ブートニアの付け方は?ピンを使う?左胸に挿す?生花や造花のコーデ実例
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
ブートニアは結婚式で新郎が左胸につける小さな花飾りのことで、花を数輪束ねたコンパクトな形をしています。花の本数や大きさに決まりはなく、基本的には新婦が持つブーケと同じ花を使って作ります。
本記事では、新郎が身に着けるブートニアについて、その意味やつけ方、人気の花やデザインなどを紹介していきます。これから結婚式の準備を始める方は、おしゃれなブートニア作りの参考にしてください。
新郎がつけるブートニアとは
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ブートニアとは、新郎の左襟につける花飾りのことです。
男性が野に咲く花を摘んで、プロポーズの言葉とともに女性にプレゼントしたことが、ブーケとブートニアの由来です。男性がプレゼントした花束がウェディングブーケに、そして女性がその花束から一輪を抜き、プロポーズの返事とともに男性に渡した花がブートニアになりました。
ブートニアを付けるとタキシード姿が華やかになり、一目で新郎とわかるようになります。お色直しでは、新婦のブーケチェンジとともに、新郎もブートニアをつけ変えることが多いです。なお、ウェディングブーケと同じ花で作るケースが一般的ですが、異なる花や素材を使ったブートニアをつけるケースも見られます。
バラやカラー、コチョウランなどの花をメインとし、そこに小花などを合わせることが多いですが、最近では「小花だけ」「葉物だけ」など豊富なデザインが採用されています。
父親など男性親族やアッシャーも付ければさらに華やかに
欧米の結婚式では、新郎新婦の父親や祖父、兄弟などの男性親族もブートニアを付ける習慣があります。親族ということが一目でわかり、会場もぐっと華やかになるでしょう。
また最近では、欧米の結婚式の習わしを取り入れて、アッシャー&ブライズメイドという新郎新婦の付添人を用意する方も増えてきました。新郎新婦の身の回りの世話をするのが役割で、数人がおそろいの衣装を着るのが定番です。衣装だけでなく、ブートニアをそろえてつけるケースも少なくありません。
ブートニアとコサージュの違い
男性がスーツの胸元につけるブートニアに対し、女性がお祝い事の場などで胸元につけるものはコサージュと呼ばれます。
ブートニアはフランス語で「ボタンホール」を意味し、上着の左胸のボタンホールに挿すのが正しいつけ方です。穴に挿すため束ねた茎をひとつにまとめますが、最近ではピンなどを使って襟に留めるつけ方が一般的となっていることから、デザインも多様化しています。
コサージュも婦人服の胴部を指す言葉が語源のフランス語ですが、「服を飾る花」を意味する言葉に変わりました。茎があるもの、花の顔だけのものなど、特に決まった形がない点もブートニアとの違いといえるでしょう。
ブートニアのつけ方
ブートニアをつけているのを見ただけでは、どうやってつけているのかわからないものです。具体的なブートニアのつけ方には、いくつかの選択肢があります。
- ブートニアピンを使う
- ブートニアクリップを使う★
- ブートニア専用の磁石を使う
- 左胸のポケットに挿す
式場やスタイリストによってつけ方が異なるほか、ブートニアをどのタイミングでつけるのかによっても変わってきます。
ブートニアピンを使う
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一番基本的なつけ方は、ブートニアピンを使う方法です。ブートニアピンは、裁縫のまち針を大きくした形をしていて、ブートニアを襟の裏からピンで挿して留めつけます。
ブートニアの大きさや重さによってはピン1本だと安定が悪く、ぐらついて襟元が乱れることもあります。その場合は、2~3本使ってしっかりつける必要があるでしょう。
ブートニアピンを使うと、小さいとはいえ衣装に穴が開いてしまうため、ドレスショップによっては後述するクリップを付属品として用意してくれることもあります。オーダーメイドで作った衣装を用意する場合も、ブートニアをどのようにつけるのか、事前に聞いておいた方がよいでしょう。
ブートニアクリップを使う
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ブートニアクリップを使えば、衣装を傷めずにブートニアをつけられます。ブートニアの茎の部分を入れるホルダーにクリップがついており、襟に簡単につけられるようになっていて便利です。
ただし金具の部分が見えてしまうので、見栄えがいいとはいえません。衣装に穴を開けず、見栄えも重視するなら、次に紹介する磁石もおすすめです。
ブートニア専用の磁石を使う
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ブートニアをつけるには、専用の磁石を使う方法もあります。2個でセットになった磁石を用い、1つをブートニアに仕込み、もう1つを襟の裏側からブートニアの磁石と引き合わせてつける方法です。
ブートニア用の磁石は、厚めの布の内側から落ちないようにくっつけるため、かなり強力な仕様になっています。ただし、花の頭が重かったりバランスが悪かったりすると、ブートニアが下を向いて襟が乱れてしまうので、どのブートニアにも使える方法ではありません。
また、ブートニアを作る段階で片方の磁石を仕込む必要があるため、磁石を使いたい場合はフローリストに事前にお願いしておく必要があります。
左胸のポケットに挿すことも
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ブートニアは、左胸のポケットに挿すこともあります。よくあるシーンが、ブーケ・ブートニアのセレモニー時です。なおブーケ・ブートニアとは、ウェディングブーケの由来になぞらえた儀式です。
結婚式の入場時にゲストが持っている花を新郎が集め、新婦にプレゼントします。新婦はもらった花束から1輪を新郎に渡しますが、長い花をそのまま渡せないので、あらかじめ短くしてある花を新郎の胸ポケットに挿すのです。
また、新郎の母が祭壇へと向かう新郎の胸ポケットにブートニアを挿す、ブートニアセレモニーもあります。披露宴の終盤で、両親への感謝の気持ちとして母に花束を、父には胸ポケットにブートニアを挿すシーンもありますね。
ブートニアの作り方
ブートニアは、花を1輪または数輪を短くそろえて束ねて作ります。
生花の場合は、茎を短く切ってワイヤーや専用のテープなどで疑似の茎を作って束ねます。プリザーブドフラワーも茎が短いため、生花と同じように作ります。
一方、造花やドライフラワーの場合は、そのまま茎を切りそろえて束ねることが多いです。束ねた起点にはリボンを巻きますが、茎の部分は次の2つの方法で仕上げます。
- リボンで巻き上げる
- あえて茎を見せる
リボンで巻き上げる
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ブートニアというと、茎の部分をリボンで巻き上げた状態をイメージする方が多いのではないでしょうか?
もともとブートニアはボタンホールに挿すことが一般的だったので、細く挿しやすいように作られています。いまではピンで留めるなど、ボタンホールを使うことは多くありませんが、そのころのデザインが定着していることから、リボンで巻き上げるのが基本とされています。
あえて茎を見せる
造花やドライフラワーのウェディングブーケが徐々に一般的となり、ブートニアも同じく造花やドライフラワーを使うケースが増えています。生花やプリザーブドフラワーのように茎が技巧的ではないため、カジュアルな雰囲気を出すためにあえて茎を見せる形もおすすめです。
サテンのリボンではなく、麻ひもで結ぶのもおしゃれです。端がほつれたような布製リボンも、無造作に束ねたようなデザインに映えます。
人気の花は?おしゃれなブートニアのデザイン例
ブートニアのデザインは、使用する花の種類や色、デザインなどで雰囲気が大きく変わります。ここではブートニアによく使われる人気の高い花を紹介します。
- バラ:華やかで色も豊富なため、一番よく使われる花
- コチョウラン:小ぶりなミディコチョウランが上質な雰囲気に
- カラー:すらりとした姿がスタイリッシュで、シンプルながら存在感は高い
- トルコ桔梗:バラより薄く、繊細に重なる花びらが上品
- かすみ草などの小花:メインの花にそえるだけでなく、小花をメインにしたデザインも
これら花の種類だけでなく、ブートニアのデザインにも人気のスタイルがあります。
- リボンで華やかにワンポイントカラーを取り入れたデザイン
- 造花もリボンもすべて同系色でまとめた大人っぽいデザイン
- ドライフラワーを使ったボタニカルなデザイン
- 生花のグリーンのみでまとめたシャープなデザイン
それぞれのデザインの魅力や、似合う結婚式のスタイルを紹介していきます。
リボンで華やかにワンポイントカラーを取り入れたデザイン
ブートニア💍💐 pic.twitter.com/LqqetJ2t7L
— 夏の子💫 (@iAas5PtVP9xRBLC) April 3, 2023
結婚式で新婦が白基調のウェディングブーケを持つように、新郎も花をそろえて白のブートニアをつけることが多いです。リボンも同じ白や淡い色を使うことがほとんどですが、リボンを別の色に変えるだけでおしゃれに見えます。
ブルーはさわやかでスタイリッシュに、ブラウンは粋で落ち着いた雰囲気に、黒のタキシードに黒のリボンを合わせればモノトーンでかっこよくなど、リボンの色によってイメージは大きく変わります。
サテンのリボン以外にも、ラメでトリミングしてあるリボンや、オーガンジー、ベロア素材など、リボンの種類もさまざまです。花以外に、ぜひリボンの色や質感にもこだわってみてください。
造花もリボンもすべて同系色でまとめた大人っぽいデザイン
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淡い色のタキシードには、同系色の少し濃い色を合わせると、落ち着いた雰囲気に仕上がります。大人っぽいスタイルにするな、花とリボンの色を合わせて、全体を2色程度で抑えるのがおすすめです。
合わせるグリーンは、バラの葉やレモンリーフのような濃く面のある葉が似合います。若々しさを演出するなら、小花と明るいグリーンのアイビーやスマイラックスのような葉を入れると、雰囲気が一新されるでしょう。
くせのないデザインなので、どのような結婚式場にも合わせやすいスタイルです。
ドライフラワーを使ったボタニカルなデザイン
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ドライフラワーのブートニアはトレンド性も高く、さりげないおしゃれを取り入れたい新郎におすすめです。
ドライフラワーは全体的にくすみ系の色味のため、花の種類を少なくして小ぶりに作ると、物足りない感じになりがちです。小花や実物、グリーンなど、少しずついろいろな種類の花を入れて大きめに作ると華やかになるでしょう。
カジュアルな印象があることから、光沢のあるタキシードよりもマットな生地の方が似合います。リネン(麻)やコットン生地のタキシードに合わせると世界観が強調されて、おしゃれ感が増してくるでしょう。ガーデンウェディングやレストランでのカジュアルな結婚式、ロケーションフォトに合わせると素敵です。
生花のグリーンのみでまとめたシャープなデザイン
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ブーケやブートニアというと花のイメージが強いですが、葉物のみでまとめるのも潔くておしゃれです。
かっこよく決めるなら、スモークグラスやミスカンサスといったシャープなグリーンだけを使い、茎はリボンで巻き上げせず自然に束ねたスタイルで。また、ローズマリーやミント、ゼラニウムといったハーブ類でまとめたブートニアは、ナチュラルな印象に仕上がります。
面のある葉や線を見せる葉など、グリーンの選び方だけで雰囲気はまったく変わります。結婚式のテイストやタキシードのデザインに合わせて決めるとよいでしょう。グリーンだけで作ったすっきりしたデザインは、和テイストの式場やモダンな会場にも似合います。
まとめ
結婚式というと花嫁のドレスやブーケが注目されますが、最近はタキシードもデザインが豊富になり、チーフやチェーンブローチなどでおしゃれに装う新郎も増えています。ブートニアもデザインや花にこだわることで、見栄えがまったく変わってきます。
ブーケに合わせるだけではなく、ご自身の希望も入れたいと考える方も多いでしょう。ここで紹介した、トレンド感のあるブートニアのデザインなどを、ぜひブートニア作りの参考にしてください。