保存の種類や方法
ドライフラワーになる花とは?きれいに仕上げる方法も紹介
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
生花をドライフラワーにすると、長くても2週間ほどだった寿命が数ヶ月~1年に延びます。でも、ご自宅でドライフラワーを作ったらイメージと違う仕上がりになってしまったという方は少なくありません。その理由のひとつが、花の選び方です。ドライフラワー作りを成功させるには、簡単にドライフラワーになる花を選ぶようにしましょう。
今回は、ドライフラワーになる花にはどのようなものがあるか、詳しく紹介します。ドライフラワー向きの花の特徴や種類に加え、記事後半ではより美しく長持ちさせるコツもお伝えします。きれいなドライフラワーをインテリアに取り入れて、花のある暮らしを楽しみましょう。
この記事はこんな人におすすめ
- ドライフラワーになる花や不向きな花を知りたい方
- ドライフラワー作りで失敗した経験のある方
- 生花のイメージがそのまま残る美しいドライフラワーを作りたい方
きれいなドライフラワーになる花の特徴
ドライフラワーを作る目的で生花を入手するなら、ドライフラワーにしやすい花を最初から選んでおけばハードルが下がります。乾燥しても形や色がきれいに残るようにするには、以下の3つの特徴を持つ花を選びましょう。
きれいなドライフラワーになる花の3つの特徴
- 花の水分量が少ない
- 花びらに適度な厚みがある
- 色が濃い
なぜこれらの特徴を持つ花がきれいなドライフラワーになるのか、詳しく説明していきます。
花の水分量が少ない
生花が時間の経過とともに傷んでいくのは、水分が含まれているからです。たとえば果物に置き換えてみると、水分の多いもの早く熟して傷みやすく、少ないものほど長持ちします。新鮮なうちにドライフルーツにすれば、保存食として活用できますね。花も同じで、水分を抜いてドライフラワーにすることで寿命がぐんと延びます。
一般家庭できれいなドライフラワーを作るには、元々の花の水分量がポイントとなります。水分の少ない花は乾燥するのが早いです。乾燥するまでに時間がかからなければ、傷みはじめる前に乾いてしまうためきれいに仕上がりやすくなります。
乾燥に時間がかかるとどうなる?
切り花は時間の経過とともに劣化していきます。乾燥に時間がかかると乾ききるまでに劣化が進んでしまい、美しく仕上がりません。
場合によってはカビが生えたり腐敗したりしてしまうこともあります。
花びらに適度な厚みがある
花にはさまざまな種類があり、花びらの厚さもそれぞれ異なります。花びらが薄いほうが水分量が少ないため早く乾くのですが、立体的なドライフラワーにするには、適度な厚さのある花を選びましょう。花びらに厚みがあると、乾燥して水分が抜けても形を維持しやすいからです。
薄すぎると仕上がりに影響
花びらが薄すぎる花は、乾いたときに壊れやすくなってしまいます。
また、乾燥方法によっては、縮んだり丸まったりと元の花の形から大きく変形してしまうため、せっかくドライフラワーにしてもきれいに仕上がりません。
花びらが分厚いと水分量が多いため乾くのに時間がかかりますが、薄すぎても形が崩れてしまいます。水分量が少なく適度な厚みのある花というと、イメージがわかないかもしれませんね。具体的にどのような種類の花を選べばいいか、後ほど詳しく紹介します。
色が濃い
一般家庭でドライフラワーを作る場合、どうしても花びらの色が変わってしまいやすいです。とくに、淡い色の花の場合は変色が目立ちやすいためおすすめできません。白い花や淡いピンクの花は、茶色っぽくくすみ元の花とは違った印象になることが多いです。
一方、色の濃い花の場合は、色あせが起きても元の色素が強いため目立ちません。色がきれいなだけでなく、経年劣化による色あせが起きてもカバーしやすいのです。そのため、ご自宅でドライフラワーを作るなら、濃い色の花を選ぶといいでしょう。
濃い色でも変色はする
濃い色の花がおすすめなのは、あくまでも変色が目立ちにくいからです。自然のものなので、どんな色の花でも時間が経てば色が少しずつ変わっていきます。
直射日光の当たり続ける場所に飾ると色あせが進行するため、飾る場所にも注意が必要です。
ドライフラワーになる花の種類
ここからは、具体的にどのような種類の花がドライフラワーになりやすいのか紹介していきます。季節限定の花もありますが、花屋さんにいつでもあるものや、園芸で人気の花などを中心に集めました。市販のドライフラワーにも見かけることの多い、一般的に親しまれている花ばかりです。はじめてドライフラワー作りに挑戦する方でも比較的失敗しにくいといわれています。
バラ
花びらに適度な厚みがあるものの、水分量はそれほど多くないため、ドライフラワー向きの花とされています。ドライフラワー作りには多様な方法があり、バラの場合は吊るして自然乾燥させるハンギング法か、乾燥剤に埋め込むシリカゲル法が用いられることがほとんどです。くすみや変形が出ても問題ない場合はハンギング法を、茎は不要で生花に近い仕上がりを求めるならシリカゲル法を選ぶといいでしょう。
バラは、ウェディングブーケやプロポーズの花束などでも定番の花です。ただし、特別な思い入れの強いバラを美しく長期保存したい場合は、一般家庭での加工では限界があります。後ほど詳しく紹介しますが、専門店で加工すれば完成度の高いドライフラワーができます。
アジサイ
バラと同様にさまざまな種類があり、品種により形状も異なるのがアジサイの魅力です。ハンギング法でドライフラワーにするとくすみや変形が出ますが、アンティーク調の風合いが魅力的という捉え方もあります。アジサイは開花してから傷むのが早いため、部分的に変色がはじまっていることも。傷んでいる部分はあらかじめ取り除いてからドライフラワーにしましょう。
梅雨~初夏限定の花のため、旬の時期に摘んだものをドライフラワーにして、インテリアに取り入れるのもおすすめです。とくに、咲きはじめよりもしばらく経って旬のピークを迎えた頃のアジサイが、適度に厚みがありきれいなドライフラワーになりやすいといわれています。
カスミソウ
小さな白い花が素朴で可愛らしい印象のカスミソウは、ドライフラワーになる花の定番です。水分量が少なく花のサイズが小さいため、乾燥させても少し小さくなったかな?という程度で、生花の頃とほとんど見た目が変わりません。白い花をドライフラワーにすると茶色くくすんでしまうことが多いですが、カスミソウは色あせが起きにくく、きれいな白色が保たれやすいです。
変形や変色が目立ちやすいといわれるハンギング法でも、カスミソウならきれいに仕上がります。短時間で乾燥するため、少量の水を入れた花瓶に生けて少しずつ水分を蒸発させるドライインウォーター法でも作れます。市販のドライフラワーには着色したカスミソウもあります。ほかの花と一緒に飾っても楽しめる、主役にも引き立て役にもなる万能の花のため、ハンドメイド資材としてストックしておくのもおすすめです。
スターチス
茎の先に細かい花が房状に咲く独特の形状で、カスミソウと同様に水分量が少なく花のサイズが小さいため、ドライフラワーになりやすい花です。ハンギング法やドライインウォーター法で乾燥させた場合でも、見た目の変化がほとんど気になりません。スターチスにはさまざまな色がありますが、色あせしにくく鮮やかさが残りやすいため、ほかの花と比べても扱いやすいです。
なお、スターチスの花に見える部分は、植物学上ではガクにあたります。匙(さじ)のような形から、「花浜匙(はなはまさじ)」という和名が付けられました。色鮮やかなドライフラワーを簡単に作りたい場合にもおすすめの花です。
ミモザ
2~3月にリースやスワッグで見かけることの多い、黄色くて丸っこい花がたくさん付いている花です。可愛らしい印象があり、部屋に飾る花としてもギフト用にも人気を集めています。水分量が少なく花が元々丸まっていて小さいなど、カスミソウに似た特徴があります。カスミソウとミモザのドライフラワーを組み合わせるとナチュラルで可愛らしい印象が強まりますね。
黄色をきれいに残すには、新鮮なうちにドライフラワーにしましょう。茎が細いため、茎を残したい場合はドライインウォーター法ではなくハンギング法がおすすめです。
千日紅
小さな花がたくさん集まった毬のような形が特徴的な千日紅も、水分量が少なくカサカサとした質感が特徴です。細かい花のように見えるものは、正確には「苞(ほう)」と呼ばれる葉に当たる部分です。赤やピンク、紫色などの鮮やかな色が可愛らしく、ドライフラワーにしても色や形がほとんど変化しません。
茎付きで乾燥させてもいいですが、毬のような部分のみをハーバリウムやボトルフラワー、キャンドルなどのインテリアアイテムに使っても可愛らしいです。シリカゲル法で作ったものを乾燥剤とともに保存しておくとさまざまな使い方ができます。
ほかには、ラベンダーやケイトウ、シャクヤクなどもドライフラワーにしやすいです。また、海外の南半球の地域で育ったワイルドフラワーなどは、大きな花でも水分量が少なくドライフラワーにしやすいことで知られています。また、花だけでなく以下のような葉ものもドライフラワーに向いています。
ドライフラワーになる葉もの
- ユーカリ:水分が抜けやすくシワになりにくい。清涼感のある香りも特徴
- レモンリーフ:レモンに似た形の葉が特徴で、乾燥させると独特の色味に変化する
ドライフラワーに不向きな花の特徴と種類
きれいなドライフラワーになる花は、水分量が少なく花びらに適度な厚みがあるという特徴を持つことをお伝えしました。また、一般家庭で加工する場合は淡い色をきれいに保つのが難しいため、濃色の花を選ぶといいでしょう。逆に、ドライフラワーにするのが難しい花の特徴や種類についても紹介します。
水分量が多く花びらが薄い
水分量の多い花をドライフラワーにすると乾燥までに時間がかかるため、色あせや色ムラ、シワなどが出やすく仕上がりが悪くなることが多いです。傷んでしまうほどではないにしても、きれいに仕上がらない可能性が高いためおすすめできません。ご自宅でドライフラワーを作るなら水分量の少ない花を選ぶのがベストです。
また、花びらが薄い花は水分量が少ないため早く乾きますが、立体的なドライフラワーにするのは簡単ではありません。適度な厚みがないと、前述のように変形しやすくイメージと違うものになるうえ、脆いためすぐに壊れてしまう可能性が高いです。水分量の多い花だけでなく、花びらが薄すぎる花も、ドライフラワーにすると失敗しやすいためできれば避けたほうがいいでしょう。
ドライフラワーに向かない花の例
水分量が多い花と花びらが薄い花はタイプが真逆ですが、具体的にどのような種類の花が当てはまるのか見ていきましょう。
どの花も肉厚でサイズも大きめなのが特徴で、しっかり乾燥させるまでに時間がかかります。お祝いなどでもらったりブーケや花束にもよく使われたりする花ですが、一般家庭できれいで長持ちするドライフラワーにするのは難しいです。
いずれも季節の花として親しまれており、お花見や花摘みの思い出として残したい方も少なくありません。ですが、花びらが薄すぎて変形しやすく、残念ながら一般家庭で作るドライフラワーの材料には向きません。
花びらの薄い花は押し花に
立体的に乾燥させるのには向きませんが、平らにして圧力をかける押し花にして残すことができます。
色あせは避けられませんが、形よく残したいなら押し花がおすすめです。
きれいなドライフラワーを作る方法
ドライフラワーを作るにはさまざまな方法があります。吊るして自然乾燥させるハンギング法が最も一般的な方法ですが、カスミソウやスターチスなどの乾燥しても姿が変わりにくい花を除いては、生花のイメージを保つことは難しいです。生花に近い姿のドライフラワーを作りたい場合は、加工方法を工夫する必要があります。
シリカゲル法で加工
風通しのよい場所で空気にさらしながら乾燥させるハンギング法とは対照的に、密閉容器に入れ空気を遮断させるシリカゲル法は、比較的花の姿が変化しにくい方法といわれています。シリカゲルとは粒状の乾燥剤のことです。花を埋め込み水分を吸着させるため、短時間で乾燥させることができます。
ドライフラワー専用のシリカゲル
シリカゲルというとお菓子や乾物に添付されている乾燥剤がイメージされますが、粒が大きくドライフラワー作りには不向きです。
花の隙間まで行き渡る粒子の細かい専用のシリカゲルを使いましょう。
シリカゲル法は、水分量の多い花や花びらの薄い花をドライフラワーにしたいときにも用いられる方法です。ただし、きれいに仕上がるのはあくまでもハンギング法などほかの方法で作ったものと比べた場合。完成度や保存性の高さを追求するには、一般家庭では限界があります。
保存加工専門店に依頼
ドライフラワーにするのが難しい花や、思い入れが強く美しい姿のまま長期保存したい花は、専門店でドライフラワーにするのが確実です。一般家庭では失敗のリスクもあるため、大切な花を残すには賭けのようなもの。成功したとしても、色あせなど劣化のしにくさは専門店にはかないません。
保存加工専門店では、主にウェディングブーケの保存を目的にドライフラワー加工を行っています。多様なお店があるため、どのような加工を行うのか、加工したあとのアレンジ方法など、比較しながらご希望に合う専門店を選びましょう。
生花の保存加工はシンフラワーへ
シンフラワーは、ウェディングブーケやプロポーズの花束を中心に、高品質なドライフラワーや押し花に加工する保存加工専門店です。機械作業で効率化を重視するお店もありますが、シンフラワーではすべての工程を手作業で行います。細かい部分まで丁寧に、それぞれの花に合った方法で美しく仕上げます。
特別な生花を美しいまま保存
ご自宅でドライフラワーを作っても、生花のイメージとは違うものに仕上がることが少なくありません。水分量が多いなど難易度の高い花なら尚更です。また、きれいなドライフラワーができても、短期間で色あせや形崩れなどが出てきてしまうケースもあります。
シンフラワーでは、長期保存できるドライフラワーにすることを前提に加工しますので、一般的な寿命とされる1年間を保証期間としています。シンフラワーのドライフラワーなら、生花のイメージに限りなく近い姿で半永久的な保存が可能です。
難しい花は相談を
花によっては、ドライフラワーより押し花のほうが美しい姿で残せる場合もあります。
お客様のご希望に沿った形で加工できるよう進めていきますので、ドライフラワーに不向きな花を残したい場合もご相談ください。
ドライフラワーも押し花も花に合わせて加工
シンフラワーでは多様な種類の花を加工してきた実績があります。どの形で保存加工する場合でも、それぞれの花に合った最適な方法を採用します。色あせのおそれのある花の場合は、きれいな色が保たれるような処理を行いますのでご安心ください。
色の薄い花もきれいに仕上がる
一般家庭では茶色っぽくくすんでしまいがちな淡い色の花でも、きれいな色が保たれるドライフラワーになります。
そのまま飾れるインテリアアイテム
シンフラワーで加工したドライフラワーや押し花は、すべておしゃれなインテリアアイテムにアレンジしてお客様の元にお戻しします。上質なガラス製のボトルや額縁に入ったアイテムのため、高級感がありお手入れも簡単です。サイズやデザインなどのバリエーションが豊富なため、お部屋に合わせてお選びいただけます。思い出のお花として末永くお楽しみください。
シンフラワーで加工したドライフラワー・押し花で選べるアイテムは、以下のページでチェックできます。ぜひご覧ください。
【ブーケ保存・加工の商品一覧】はこちらから
まとめ
ドライフラワー作りを成功させるには、きれいなドライフラワーになる花を最初から選ぶのが近道です。水分量が少なく適度な厚みのある花、また濃色の花は、比較的きれいに仕上がります。とくに、カスミソウやスターチスなどは初心者でもきれいなドライフラワーになる花の定番です。はじめて作る方は、このような花を選ぶといいでしょう。
逆に、水分量が多い花や花びらの薄い花をきれいに仕上げるのは難しいです。また、思い入れのある花をきれいで長期保存できるドライフラワーにするとなると、一般家庭では限界があります。美しさが長持ちするドライフラワーを作りたいなら、ぜひブーケ保存加工専門店のシンフラワーにお任せください。
この記事のまとめ
- きれいなドライフラワーになる花は、水分量が少なく適度な厚みがある
- ドライフラワーをはじめて作るなら、カスミソウやスターチス、ミモザなどがおすすめ
- 保存加工専門店で加工すれば、美しく保存性の高いドライフラワーができる