花束の鮮度を保つ保管方法とは?渡す前と受け取ったあとの取り扱い方
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
花束は、一番美しい状態で渡せるようにしたいものです。また、受け取ったあともできるだけ長く美しい状態を楽しみたいもの。ですが、花束を普段から扱い慣れていないという方がほとんどで、贈る場合も受け取る場合も、適切な保管方法を知らないのは珍しいことではありません。花束は鮮度が重要ですので、保管方法を理解しベストな状態で渡せるように、また飾って楽しめるようにしたいですね。
そこで今回は、花束の鮮度を保つ適切な保管方法をお伝えします。これから花束を贈ろうと考えている方や、受け取った花束の扱い方がわからない方は、ぜひ参考にしてください。
- 花束をプレゼントする予定の方
- もらった花束を長く楽しむ方法を知りたい方
- 花束の扱い方がわからない方
花束はどのくらい持つの?
切り花で作られた花束は、持ち運ぶためにラッピングされた状態のため、そのままでは長持ちしません。季節や花の種類、保水処置の仕方によっても花持ちは変わりますが、5時間程度が目安とされており、夏場はさらに短くなるため注意が必要です。そのため、花束はできるだけ速やかに渡すことが望ましく、長期間の保管はできないものということが大前提となります。
プレゼントするなら当日受け取りが基本
花束を贈りたい場合、いつ用意すればいいのか迷うかもしれません。基本的には、渡す当日に花屋さんから受け取りましょう。直前に束ねてもらうのがベストですが、サプライズで用意することの多いアイテムですので、事前に受け取り持ち運ぶことになるでしょう。外出先で渡す場合は相手に会う前に花屋さんで受け取るか、ネットショップの場合も当日届けてもらうのがベストです。
当日に手元に届くよう、事前に予約しておくとスムーズです。
実店舗でオーダーする場合も予約しておけば希望の花を束ねてもらえますし、当日は受け取りだけで済むため時間にも余裕ができます。
もしやむを得ない事情でプレゼントする前日に受け取る場合は、花が萎れないよう保管方法にも手をかける必要があります。保管方法については後ほど説明しますが、なるべく時間を置かずに渡せるよう工夫しましょう。
花束の保水処置は一時的なもの
花屋さんで作ってもらった花束は、茎の部分に保水処置がされています。最近では保水ジェル(ゼリー)で茎の切り口を覆う方法も多いです。保水処置により、茎の切り口が乾燥してしまうのを防げますが、あくまでも一時的なものです。長期的な保管に適応するものではないため、花束の保存目安時間(5時間程度)を超えると効果がなくなってしまいます。
花持ちのよい種類の花や開く前の花を選んだり、保水を丁寧に行ってくれたりする可能性もあります。
持ち運びに時間がかかる場合などは、相談してみましょう。
花束を渡す前の保管方法
花束を渡すまでに時間が空いてしまう場合は、花が傷んでしまわないよう適切に保管する必要があります。鮮度を保つためには、温度管理と保水が重要です。外出先で渡す前に置いておく場合は温度と置き方を、自宅で保管する場合は加えて保水を心がけましょう。適切な保管方法を詳しく説明します。
涼しい場所で立てて置いておく
花束は高温が苦手です。暑い場所に置いておくとすぐに萎れてしまうため、必ず涼しい場所で保管しましょう。5~15℃が適温のため、秋~春は廊下などでの保管がおすすめですが、夏場は数時間程度なら冷房の効いた室内での保管もOKです。
涼しい室内でも、直射日光の当たる窓際などは気温が上がります。日当たりのよい場所に花束を置くことは避けましょう。
また、エアコンの風が直接当たると花が水切れしやすくなり傷んでしまうため、涼しい場所でも風向きには注意が必要です。
花束は「立てて置く」保管方法が適切です。寝かせると花が潰れてしまったり、保水ジェルが広がって漏れたり切り口が乾いたりする可能性があります。立てると安定しない場合は、花束が入る大きさの紙袋や箱などを支えにするといいでしょう。
翌日に渡す場合は保水を
花束は用意した当日に渡すのが原則ですが、やむを得ず前日から保管する場合には、必ず保水を行いましょう。一度ラッピングを外し、清潔なバケツに張った水に花束を立てて入れておくのがおすすめです。ラッピングを外せば花束が蒸れて傷んでしまうこともありません。
ラッピングを外して自分で包み直す場合は、受け取り時に花屋さんに相談して簡単にできる方法で包んでもらうといいでしょう。
お店によっては、ラッピングの仕方も教えてもらえるかもしれません。
最近では、ラッピングが花瓶の役割も兼ねている「そのまま飾れるタイプの花束」も販売されています。渡すまでに時間がかかることが分かっている場合は、そのようなタイプの花束を選ぶのもいいでしょう。
花束が萎れてしまった場合
渡す前に花束が萎れてしまう…ということも、ないとはいいきれません。もし萎れてしまっても、適切な対処法を知っていれば復活させられる可能性があります。ラッピングした状態の花束が外出先で萎れてしまったら、根元の保水部分に水を足すことで応急処置をしましょう。
自宅で保管している場合は、ラッピングを外してバケツの水に茎を浸けながら水中でカットすれば、吸水が促されます。30分程度置いて花が元気になったら包み直しましょう。
花束全体ではなく傷んだ花が数本だけある場合は、抜き取ってしまいましょう。
ただし、メインの花が傷んでしまった場合は抜き取ると貧相になるため、新しいものを用意することをおすすめします。
花束を受け取ったあとの保管方法
花束は、受け取った側も適切な方法で保管すれば長く楽しめます。せっかくもらった花束をできるだけ美しい状態のまま観賞するには、最初が肝心です。花瓶に生けて飾る前に少し手をかけることで花が生き生きとしますよ。
また、生けたあともこまめなお手入れを行うとより長持ちします。気温や花の種類によっても異なりますが、適切なお手入れを続ければ2週間ほどはきれいな姿を保てます。受け取ったあとの花束の保管方法を見ていきましょう。
ラッピングを外して水に浸ける
前述のとおり、ラッピングをしたまま長時間置いておくと花束が蒸れて傷んでしまいます。持ち帰ったらすぐにラッピングを外しましょう。そして、茎の部分の保水処置も持ち帰る頃には効果がなくなっていますので、吸水できるよう速やかに水に浸けてあげることが大切です。
花束が大きい場合、まずはバケツなどに張った水にまとめて浸けるといいでしょう。
長持ちさせるには、花瓶に生ける前にしっかりと吸水させるための作業を行うことをおすすめします。
切り花を吸水させて水分を行き渡らせることを「水揚げ」といいます。もらった花束を水揚げしてから飾ることで、花持ちがよくなるためより長く楽しめるようになります。
水揚げをする
水揚げにはさまざまな方法があります。先ほども少し紹介しましたが、茎を水中でカットして吸水を促す「水切り」が一般的です。
植物の茎には水分や養分の通り道である「道管」があります。切り花の場合は茎の断面に道管の入り口がありますが、断面が古くなると入口が塞がってしまい、うまく吸水できなくなってしまいます。水中でカットして断面を新しくすれば、空気の侵入を防ぎながら吸水を促せるため、効果的に水分を行き渡らせることができます。
切れ味が悪いと道管を潰してしまうため、清潔で鋭利な刃物で切りましょう。
断面積が広がるように斜めにカットするのもポイントです。
水切りをしたら、そのまま茎を浸けた状態で30分~1時間程度置き、花が生き生きとしてきたら水揚げ完了です。
枝葉や蕾を適度に取り除く
水揚げの時点でバケツの水に浸かる位置に葉っぱや蕾が付いている場合は、取り除いておきましょう。花瓶に生けるときも同様に、水に浸かる部分は茎だけにしておくことが大切です。
葉っぱなどが水に浸かった状態で置いておくと、水が腐りやすくなってしまいます。
生ける前に取り除いておくことで、清潔な状態を保ちやすくなります。
また、水から出ている部分にも枝葉や蕾が多いと水分が蒸発しやすく、花全体のエネルギーも消耗しやすくなってしまいます。花以外の部分は適度にすっきりさせておくとより長持ちします。
水替えと茎のカットで長持ち
好みの花瓶に生けたら、こまめに水替えを行いましょう。できれば毎日、少なくとも2日に一度は必ず入れ替えてください。難しい場合は、市販の切り花用延命剤を使えば3~4日に一度くらいの水替え頻度でも長持ちします。そして、茎の断面も古くなると前述のように吸水しづらくなるため、少しずつカットして新しくすることが大切です。
生けてから時間が経つと花瓶の内側が汚れてきますので、水替えと同時に花瓶をきれいに洗いましょう。
せっかく水を入れ替えても花瓶に雑菌が付いていたら、花が傷んでしまうため注意が必要です。
生花の花束の寿命を超えた保管方法とは?
切り花の花束は涼しい場所で適切なお手入れをしながら飾っていれば、2週間程度は保存できるとお伝えしました。生花のため、それ以上の時間が経つと劣化が進み、やがては枯れてしまいます。切り花として長持ちさせるには吸水が必要ですが、生花の寿命を超えて保存したい場合は、逆に水分を抜き乾燥させる必要があります。
ここからは、花束を乾燥させて保存する方法について見ていきましょう。なお、乾燥させた花束の保管方法は生花の扱い方とは異なるため、あわせて説明します。
新鮮なうちに押し花かドライフラワーにする
花束を乾燥させる場合、押し花かドライフラワーという2種類のタイプを選べます。押し花は花びらを分解して圧力をかけて平面状に乾燥させるため、コンパクトに保存できる点が魅力です。ドライフラワーは立体的な形で残したい場合に向きます。ドライフラワーはなるべく早めに乾燥しはじめたほうがきれいに仕上がりますが、押し花は花を広げて押すため、花がしっかり開くまで観賞してからでも大丈夫です。バラのように花びらが重なり合っている花は、分解してから押し花にするときれいに仕上がります。
押し花とドライフラワーは、水分を吸収すると傷んでしまいます。湿気の多い場所に飾るのは避け、飾らずに保管する場合は乾燥剤と一緒に密閉容器か保存袋に入れて棚などに収納しておきましょう。直射日光や強いライトも避けてください。透明のガラスボトルなどに入れて見せる収納として楽しむのもおすすめです。
押し花とドライフラワーの寿命
押し花は1~3年程度、ドライフラワーは1年程度が一般的な寿命とされています。あくまでも目安ですので、寿命を過ぎても見た目に問題がなければ飾り続けていても大丈夫です。ただし、カビが生えているものや埃まみれになってしまったものは、不衛生なため廃棄しましょう。
保存期間が長くなると埃をかぶりやすくなるため、ケースに入れて保管すればお手入れも簡単です。剥き出しにして飾るよりケースに入れたほうが、湿気などの影響も受けにくくなるため、より長持ちします。
花束をまるごと記念に残そう
花束を一般家庭で押し花やドライフラワーにする場合、すべての花を残すことは難しいかもしれません。せっかくもらった花束をまるごと残したい場合は、保存加工専門店のご利用がおすすめです。鮮度が落ちないうちに預ければ、専門的な技術により美しさが長持ちする高品質な押し花・ドライフラワーに仕上げてくれます。
プロポーズや記念日、お誕生日などに大切な方からもらった特別な花束を、そのままのイメージで残せるのが専門店での加工の魅力です。大切な花束の保管方法として、選択肢のひとつに加えてはいかがでしょう。
花束を美しく残したいならシンフラワーで保存加工しよう
数多くの専門店がありますが、大切なお花を預けるなら実績が豊富で丁寧に加工する業者を選ぶことをおすすめします。シンフラワーなら、高品質で保存性の高い押し花・ドライフラワーに加工しますので、半永久的に手元に残せます。シンフラワーでの保存加工の特徴を紹介します。
生花のイメージに近い姿で保存
シンフラワーではお客様の大切なお花を、すべて職人の手作業により丁寧に保存加工します。創業20年以上の加工実績豊富な専門店ですので、花に合わせた最適な方法で高品質な押し花・ドライフラワーに仕上がります。経年劣化による色あせが目立たないよう、色の定着作業や着色を行うことで淡色の花も美しさが長続きします。
シンフラワーはすべての加工花を高品質な額縁やボトルに密封保存します。
独自の技術により加工・密封するため、数十年単位で美しい姿のままお楽しみいただけます。
花束をそのままの形で残せる
一般家庭で花束をそのままの形で残せるようまるごと保存加工するのは至難の業です。まるごと保存をご希望の場合も、シンフラワーにお任せください。まずは一輪ずつ丁寧に押し花やドライフラワーに加工し、元の花束の形に組み立てます。包装紙やリボンも一緒にアレンジして生花の花束のイメージに限りなく近付けますので、大切な花束を美しく長期保存できます。
大きな花束の場合、立体的なドライフラワーにすると飾るスペースに困る方も多いかもしれません。
押し花にすれば、大きなものでも壁にかけて飾れて移動も簡単です。数十年単位で飾れるため、飾りやすさも考慮して選ぶことをおすすめします。
花束を保存加工する場合は元の形に近付けたアレンジがおすすめですが、異なるレイアウトで保存することも可能です。また、ひとつの花束をふたつのアイテムに分けることもできます。残し方に迷ったら、お気軽にご相談ください。
ケース入りだからお手入れ簡単
シンフラワーで作成されたアイテムは高品質な額縁やボトルに入っているため、保存性が高いだけでなくお手入れも簡単です。直接花が汚れることがなく、埃や汚れが気になったらケースの表面を布で拭くだけでお手入れが完了します。長く飾れるものだからこそ、お手入れが簡単なことも重要なポイントです。
一般的な押し花・ドライフラワーと同様に、直射日光や湿気は苦手です。
高品質な加工花でも保管状態が悪いと劣化してしまいますので、飾る場所や保管場所は風通しがよく日当たりの影響を受けないところを選びましょう。
なお、シンフラワーのアイテムには無料で刻印サービスが付きます。お名前や記念日などを刻印して、記念品として末永く手元に残せますのでぜひご利用ください。
まとめ
花束のラッピングや保水は、保存が目的ではなく持ち運びや見栄えのよさを重視して行われています。そのままの状態での保存期間は短いため、渡す前やもらったあとには花が傷まないよう配慮が必要です。切り花は保水が切れると劣化が進んでしまいます。適切な保管方法を踏まえて、花束を美しく保ちましょう。
渡すまでに時間がかかる場合は花屋さんに相談したり、長時間でも耐えられるタイプの花束を選んだりするといいでしょう。
もらった花束は速やかにラッピングを外し、水揚げをすることで花持ちがよくなり、より長く楽しめます。しかし切り花の寿命は短いため、手元に残したい場合は押し花やドライフラワーに保存加工する方法がおすすめです。特別な花束の保存には、失敗のリスクが低く美しい状態で長期保存できる専門店での加工を推奨します。美しいまま半永久的な保存をご希望の方は、シンフラワーのご利用をぜひご検討ください。
- 花束の保管方法のポイントは、涼しい場所で立てておくことと保水が切れないようにすること
- 渡すまでに時間がかかる場合ともらったあとは、水揚げをしておくと花持ちがよくなる
- 花束を手元に残したい場合は押し花かドライフラワーに保存加工するとよい