保存の種類や方法

2024.03.02プリザーブドフラワーのブーケとは？メリットとデメリット

生花を特殊加工したプリザーブドフラワーは、保存性の高さが魅力です。インテリアアイテムやギフトフラワーとしても人気ですが、ウェディングブーケとして用いられる機会も増えてきました。まだまだ生花が主流の現在において、プリザーブドフラワーのブーケを選ぶことにはどのようなメリット、またデメリットがあるのでしょうか。

今回は、プリザーブドフラワーで作られたブーケについて、花材そのものの特徴やブーケとして使用する際に知っておきたいことを紹介します。ドライフラワーとの違いや、ブーケを上手に保存する方法についても説明します。ウェディングブーケの花材選びにお悩みの方や、加工花に興味のある方はぜひ最後までお読みください。

プリザーブドフラワーとは

プリザーブドフラワーは、もともとの生花のうちに一度色を抜き、特殊な染料で再度色付けをする作業をして作られています。。水分を含む生花と異なり長期保存が可能なため、さまざまなインテリアアイテム用の素材として用いられています。また、高級感やみずみずしい質感が特徴で、見た目が生花に限りなく近いことから、ギフトとしても人気が高いです。

生花が原料で長持ちするという点はドライフラワーとも共通していますが、どのような違いがあるのでしょうか。プリザーブドフラワーの特徴について、メリット・デメリットも含め詳しく見ていきましょう。

ドライフラワーとの違い

一般的なドライフラワーは、生花から水分を抜いたものです。プリザーブドフラワーのような鮮やかさやみずみずしさとは対照的に、生花よりもトーンダウンした色合いや乾いた質感が特徴で、それが独特の魅力でもあります。

ただ、最近ではドライフラワーでも鮮やかさを残すために着色を施す場合もあり、製法も進化してきたため、見た目の違いがわかりにくいものも。そもそも、ドライフラワーにはさまざまな加工方法があり、方法によっても仕上がりは変わってきます。

ハンギング法で作ったくすみカラーが特徴のドライフラワーは、生花に近い見た目のプリザーブドフラワーと比べると違いが一目瞭然です。一方、シリカゲル法によるドライフラワーは変化が少ないため、触れてみないと違いがわからないかもしれません。ドライフラワーの場合は、カサカサとした感触が特徴です。

プリザーブドフラワーのメリット

ドライフラワーは着色を行わないほうが一般的ですが、プリザーブドフラワーは必ず着色します。もとの色に近い仕上がりにすることもできますし、色を変えることも可能です。その特性を生かし、珍しい色合いの花もたくさん生み出されてきました。

生花のような質感を持ちながら長期保存できる点、水が不要なためお手入れが簡単な点も、大きなメリットといえるでしょう。お手入れの簡単さは、ドライフラワーとも共通しています。

プリザーブドフラワーのデメリット

長持ちしやすい花材ではありますが、それは適切な環境下で保存した場合に限られます。プリザーブドフラワーは水分を抜いた花のため、水気のある場所に置いておくと湿気を吸って傷んでしまいます。かといって、乾燥しすぎる環境でもひび割れが起きるなど、不具合の原因に。デリケートな花材のため、置き場所には工夫が必要です。

また、後ほど説明しますがプリザーブドフラワーは7分咲きの花を使って作るため、小ぶりなのが特徴です。色鮮やかで高級感はありますが、全体的に小ぢんまりとした印象で、ボリュームや華やかさを求める方には物足りないかもしれません。ボリュームを出すためにアーティフィシャルフラワーと組み合わせるケースも多いです。

プリザーブドフラワーでできたブーケとは

ウェディングブーケに使用する花材としても、プリザーブドフラワーを選ぶことができます。その場合は、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。花材としてのメリットでも紹介したように、着色によりオリジナリティを出せるため、ブーケで個性を発揮したい方はイメージを実現できるでしょう。ほかにも、ブーケならではのメリットとしては以下のような点が挙げられます。

長期保存が可能

ウェディングブーケは特別な記念品ですので、結婚式が終わっても手元に残しておきたいと考える方が多いです。でも生花のブーケはそのままにしておくと短期間で傷んでしまいますよね。そこで、プリザーブドフラワーを用いたブーケを選べば、何もしなくても長期保存が可能となるわけです。

一般的なドライフラワーの寿命は、1年程度とされています。ドライフラワーよりプリザーブドフラワーのほうが長持ちすることになりますが、現在は専門店にて作成された高品質なドライフラワーもあります。専門技術による加工で半永久的な保存が実現し、プリザーブドフラワーよりも長期保存できるようになりました。専門店でのドライフラワー加工についても後ほど紹介しますので、ぜひチェックしてください。

何度も持てて軽い

保存期間の長いプリザーブドフラワーを使えば、結婚式の1回限りではなく何度も持てるウェディングブーケができます。こだわって作った大切なブーケには愛着も湧きますので、さまざまな場面で持てるのは嬉しいですね。

さらに、プリザーブドフラワーは水分が抜けているため、生花と比べて軽量な点も大きなメリットです。軽いため持ち運びが負担になりません。持ちやすさは、ドライフラワーとも共通する嬉しいポイントといえるでしょう。

デメリットもある

プリザーブドフラワーはとても繊細なため、軽くて持ちやすい反面、丁寧に扱わなければ壊れてしまいます。また、人工的に色を付けているため、場合によってはドレスに色移りする可能性があります。直接ドレスに触れないよう、持ち方には注意したほうがいいかもしれません。

また、プリザーブドフラワーはどの花でも作れるわけではありません。花の種類にこだわりがあっても、その花が必ずしもプリザーブド加工できるとは限らない点に注意が必要です。加工に向く花のなかから選ぶことになるため、ウェディングブーケの選択肢は自然と決まってくるでしょう。

生花のブーケなら選択肢も多く、好みのデザインで作れるでしょう。ただ、挙式後はそのままにしておくと傷んでしまい、手元に残せません。そんなデメリットをカバーする方法があります。生花のブーケを残しておきたい場合は、保存加工を行えばいいのです。

生花のブーケはプリザーブドフラワーにできる？

これまで、プリザーブドフラワーを用いたウェディングブーケを紹介してきましたが、逆に生花のウェディングブーケをプリザーブドフラワーに加工して保存することはできるのでしょうか。ここからは、大切なブーケを保存するための適切な保存加工について、詳しく見ていきましょう。

プリザーブドフラワーは7分咲きの花を加工

先ほどもお伝えしたとおり、プリザーブドフラワーは7分咲きのときに加工したものです。お花が一番元気な状態の7分咲きのときに花首でカットされたものを加工します。小ぶりですが美しい仕上がりなのは、完全に開く前の花を使っているから。もししっかり開花した状態で加工したら、美しいプリザーブドフラワーを作ることはできないのです。

ウェディングブーケをはじめ、ギフト用のブーケや花束も、挙式時や受け取った瞬間に美しさのピークをむかえられるように作成されています。しばらくは美しい状態がキープされるものの、もう既に「咲いた花」であることから、プリザーブドフラワーの原料には向きません。

ブーケを保存加工するならドライフラワーに

咲いた花であるブーケを手元に残すためには、プリザーブドフラワーではなくドライフラワーに加工しましょう。一般的な方法でドライフラワーにすれば、1年ほど保存できます。生花のまま生けておくと涼しい時期でも2週間程度で寿命をむかえてしまいますが、ドライフラワーなら水も不要で長く楽しめます。

ドライフラワーは立体的に乾燥させますが、プレスして平面的に乾燥させる押し花にする方法もあります。どのような形で保存したいか考えて選ぶといいでしょう。ここからは、ブーケを保存する方法としてのドライフラワー作りについて、詳しく紹介していきます。

ブーケをドライフラワーにする方法

ドライフラワーといえば、かつては風通しのよい場所に吊るして自然乾燥させるハンギング法で作られた、アンティークな雰囲気のものが主流でした。現在もそのイメージが強いですが、一般家庭でできる方法としては以下の4種類から選ぶことができます。

グリセリン法とドライインウォーター法は、花の種類により向き不向きが大きいため、ここでは一般的に用いられることの多いハンギング法とシリカゲル法を中心に見ていきましょう。

ハンギング法とシリカゲル法の違い

ふたつの方法では手順や準備物も大きく異なりますが、仕上がりの違いを知っておくことが重要です。

ハンギング法は空気に当てながら徐々に乾燥させていく方法のため、色や形の変化が比較的大きくなります。アンティークな雰囲気とお伝えしたように、独特のくすんだ色合いや縮れた姿が特徴で、華やかというよりは落ち着いた印象を与えます。

一方シリカゲル法では、乾燥剤を花に密着させ効率的に水分を抜いていきます。ドライフラワーは乾燥が早く進むほど色や形の変化が抑えられるため、シリカゲル法により作られた場合は生花に近い仕上がりになるのが特徴です。ウェディングブーケをドラフラワーにする場合、見た目をあまり変えずに残したいという希望から、シリカゲル法が選ばれやすくなっています。

ウェディングブーケは専門店での加工がおすすめ

シリカゲル法でドライフラワーにすれば、生花に近い姿で残せるとお伝えしました。ですが、ウェディングブーケをまるごと保存するとなると、ご自宅での加工はあまり現実的ではありません。すべての花を覆うためには大量のシリカゲルが必要で、さらに花がすべて入る分の密閉容器も用意しなければならないからです。シリカゲル法でも完成までに数日～1週間ほどかかるため、日を変えて作業を行うことはできません。

また、シリカゲル法では茎を花の付け根部分で短くカットしてから乾燥させます。ドライフラワーになったあと、ブーケの形に組み立て直したいなら、ワイヤーやフローラルテープを用いて人工的に茎を付ける作業を行う必要があります。このように準備にも作業にも手間がかかるものの、保存期間は長くて1年が目安です。失敗のリスクもないとはいい切れません。

そこで、ブーケの保存加工に特化した専門店のご利用がおすすめです。手間をかけずにウェディングブーケを確実に美しいドライフラワーに仕上げることができ、さらに一般的なものよりずっと長持ちさせることができますよ。

シンフラワーで大切なブーケを半永久的に保存

シンフラワーは、ウェディングブーケを手元に残しておきたい方の希望に応える保存加工専門店です。プロポーズや記念日の花束、お誕生日などお祝いの花束も、保存できる花に加工します。美しさや保存性の高さを求める方にも満足していただけるよう、お客様の心に寄り添った作成を心がけています。ここからは、シンフラワーでのブーケ保存加工について紹介していきます。

ドライフラワーか押し花で長期保存

シンフラワーでお預かりしたブーケや花束は、ドライフラワーか押し花に加工します。その後、そのまま飾れるおしゃれなインテリアアイテムにアレンジしますので、お手元に戻ってきたらすぐにお好きな場所に飾ってお楽しみいただけます。基本の商品は用意していますが、すべてオーダーメイドのため、お客様のご希望どおりのイメージに仕上げてお戻しします。

ウェディングブーケは、ドライフラワーも押し花もブーケ型のデザインが人気です。ひとつひとつの花を丁寧に加工したあと、もとのブーケのイメージに合わせて組み立て直していくため、生花のブーケさながらの仕上がりに。刻印も行いますので、記念品として長く飾っていただけます。

手作業ならではのきれいな仕上がり

シンフラワーでは、機械に任せたほうが効率のよい作業でも、すべて人の手で行うことにこだわっています。そのため、細かい部分までムラなく美しい仕上がりが実現します。色の抜けやすい花には自然に見えるよう着色を施すなど工夫しながら作成していくため、褪色も目立ちません。一般的には1年程度とされるドライフラワーの寿命も、シンフラワーで作るドライフラワーなら数十年単位に延ばすことが可能です。押し花も同様に、プリザーブドフラワーよりも長期に渡り半永久的に保存できますのでご安心ください。

さらに、シンフラワーで作成したアイテムはすべてケース入りです。カバーされた状態で飾れるため、ほこりや汚れが花に付着する心配がありません。直射日光や湿気を避けて適切な環境で飾っていただければ、半永久的に残しておけます。

まとめ

プリザーブドフラワーは、生花を特殊加工し着色を施した加工花です。みずみずしい質感や高級感、色のバリエーションの豊富さが魅力で、ウェディングブーケに取り入れられる機会も多くなりました。ただ、生花と比べると選択肢はまだまだ多くはないため、多種類の花から選びたい場合や花にこだわりがある場合は、生花がベストな選択といえます。

生花は保存性が低く、ウェディングブーケとして手元に残したい場合は加工が必須です。プリザーブドフラワーは咲いた花の加工には不向きのため、ドライフラワーか押し花の2択となります。専門店で加工すれば、プリザーブドフラワー並みの美しい仕上がりも実現可能です。ぜひシンフラワーでの保存加工をご検討ください。