ユリをドライフラワーにして保存!きれいに仕上げる方法
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
エレガントな雰囲気と香りが印象的なユリは、冠婚葬祭にも欠かせない花です。生花を記念として保存したい場合はドライフラワーに加工する方法がありますが、ユリで作ることはできるのでしょうか。ユリのドライフラワーはあまりメジャーではないため、見かけたことのない方も多いかもしれません。
そこで今回は、ユリをドライフラワーにする方法を紹介します。きれいに仕上げるには、ユリとはどのような花なのか、特徴を踏まえておくことも大切です。ユリに関する基礎知識を押さえ、ドライフラワー作りに挑戦しましょう。
- ユリをドライフラワーにする方法を知りたい方
- ユリについて詳しく知りたい方
- 美しく長期保存できるユリのドライフラワーを作りたい方
ユリはどんな花?
ユリの原産地は、主に北半球の温帯域です。6~8月が旬のユリ科ユリ目の植物で、日本でも山の斜面などに自生しているヤマユリなどがよく見かけられます。冠婚葬祭でも用いられる定番の花のため、生花店では旬に限らず通年取り扱われ、さまざまな種類のユリが販売されています。
現在は品種改良により多様なユリが存在しますが、原種はアジア、とくに日本生まれのものたくさんあります。日本で自生する原種は15種類あり、ヤマユリをはじめ、スカシユリやササユリ、テッポウユリなどが日本固有種です。ユリの特徴や種類について詳しく見ていきましょう。
ユリの特徴
ユリの花は、基本的に6枚一対の花びらで構造され、外側3枚、内側3枚に別れています。ユリというと白色が一般的ですが、ほかにも黄色やピンク、オレンジなど多様な色があります。茎の細さに対して花が大きく、風が吹くと花が揺れることがユリという名前の由来になったといわれています。「揺すり」→「ユリ」に変化したという説です。
ユリ全体には、「純粋」や「無垢」という花言葉があります。ユリの優雅で上品な姿にぴったりで、プレゼントにもふさわしいですね。また、以下のように色によって異なる花言葉ももちます。
- 白:「純潔」「威厳」「甘美」
- 黄色:「陽気」「偽り」「不安」
- ピンク:「虚栄心」
- オレンジ:「華麗」「愉快」
ご覧のとおり、黄色やピンクのユリには、ネガティブな意味合いの花言葉もあります。贈り物として扱う際には注意が必要です。一般的に花言葉はほかの花と組み合わせると意味が和らぐとされています。数種類の色や違う種類の花と組み合わせるのもいいでしょう。ただし、黒いユリには「復讐」や「呪い」という花言葉があるため、贈り物には不向きです。
ユリの種類
現在流通するユリには、原種から交配を経たさまざまな種類のものがあります。原種のグループを元にした分類、さらに交配により誕生したグループを加えたものなど、分け方は多様ですが、一般的に生花店では「オリエンタルユリ」「テッポウユリ」「スカシユリ」「LAユリ」の4グループに分けて取り扱うことが多いです。
ユリのグループのなかでも代表的なのがオリエンタルユリです。そのうち、最もポピュラーな品種であるカサブランカは、ギフトフラワーとしてもとくに人気と高い知名度を誇ります。
オリエンタルユリを代表する品種「カサブランカ」は、純白の大きな花と強い芳香が特徴です。
「ユリの女王」ともいわれ、ほかのオリエンタルユリの倍くらいの市場価値があります。
ユリのドライフラワーは難しい?
ユリは水分が多いですが、花びらは内側から外側にかけて少しずつ薄くなっています。そのため、乾燥すると花びらが丸まる性質があります。ドライフラワーにする場合、乾燥までに時間がかからないことが美しさのカギとなります。水分が多いユリは乾燥までに時間を要し、さらに花びらの厚みにムラがあることから、ドライフラワー加工の難易度は高めです。ユリをドライフラワーにする際には、これらの性質を理解したうえで加工方法を選ぶといいでしょう。
簡単にドライフラワーにできる花ではないですが、諦める必要はありません。コツを踏まえながら適切な方法で加工することが大切です。ここからは、ユリをドライフラワーにするために知っておきたいことや作り方について、詳しく見ていきましょう。
ユリをドライフラワーにする方法
一般家庭でドライフラワーを作るには、主に4種類の方法があります。花によって適切な方法は異なり、水分の多いユリの場合は4種類のうち「ハンギング法」か「シリカゲル法」の2種類の方法で作れます。ドライフラワーは、作り方によって仕上がりが異なるため、どのような形に仕上げたいか考えて方法を選ぶといいでしょう。
ハンギング法とシリカゲル法の特徴や注意点、ユリをドライフラワーにする手順をそれぞれ紹介します。
ハンギング法
ハンギング法は、風通しのよい場所に生花を吊るして自然乾燥させる方法です。ドライフラワー作りといえばハンギング法といわれるほど定番の方法で、特別な道具を用意する必要もないため気軽に始められます。茎の付いた状態で乾かすため、茎を生かしたアレンジを楽しめる点も魅力です。ただし、乾燥までに時間がかかるため、色や形の変化が大きいというデメリットもあります。
ユリなど水分の多い花ほど褪色や縮みなどの変化が出やすいため、生花に近い姿で残したい場合はおすすめできません。また、花びらや花粉が落ちやすい点にも注意が必要です。
ユリをハンギング法で乾かすと、花粉が自然に落ちていきます。
衣類や布製品に付着すると取れなくなる場合もあるため、吊るす場所には気をつけましょう。猫にも有害なため、誤食しないようにしてください。
ハンギング法でユリをドライフラワーにする手順は以下のとおりです。
【手順】
① 直射日光の当たらない風通しのよい場所に、麻紐を張って固定する
② ユリの茎に麻紐をきつく巻き付け、張った麻紐にくくり付けて吊るす
③ 複数のユリを吊るす場合は、ユリ同士が重ならないよう間隔をあけて吊るす
④ 2週間ほどそのまま吊るし、乾燥させる
花や葉が少し縮み、色が濃くなりカサカサと音がするまで乾かしましょう。白いユリをハンギング法でドライフラワーにすると、茶色っぽくくすんでしまいます。褪色を避けたい場合はシリカゲル法がおすすめです。
シリカゲル法
シリカゲルという乾燥剤に花を埋め込んで、水分を吸着させながら乾かす方法です。ハンギング法では風通しのよい場所を確保する必要があり、空間の湿度に左右されますが、シリカゲル法は環境に影響を受けにくいというメリットがあります。ただし、シリカゲルと花を閉じ込めるための密閉容器の用意が必要です。
ユリのように大きな花をドライフラワーにする場合は、たくさんのシリカゲルと大きな容器を使います。複数のユリを一度に乾燥させるとなると、準備物の面から難しいかもしれません。
食品に添付されているシリカゲルは粒子が大きいため、ドライフラワー作りには向きません。
粒子の細かいドライフラワー専用のものを使いましょう。
また、シリカゲル法では茎をカットして花の部分のみを乾燥させます。茎を使ったアレンジがしたい場合、人工的に茎を付けるワイヤリングという作業が必要です。
シリカゲル法でユリをドライフラワーにする手順を見ていきましょう。
【手順】
① シリカゲル(ドライフラワー用)を密閉容器に深さ3cmほど敷き詰める
② 少しくぼみを作り、茎を切り落としたユリの花をのせる
③ ユリの花に少しずつシリカゲルをかけ、花全体が隠れるようしっかりと埋める
④ 蓋を閉めて1~2週間ほど置いて、乾燥させる
シリカゲルがユリの花の隙間にも行き渡るよう、しっかりとかけるのがポイントです。目安は1~2週間ですが、取り出して優しく触れてみてカサカサしていない場合は、もうしばらく乾燥させましょう。
ユリのドライフラワーを楽しもう
ユリのドライフラワーが完成したら、アレンジして楽しみましょう。ハンドメイド資材として保管することもできますが、ご自宅で作ったものは寿命があまり長くありません。しまい込んでいるうちに褪色が進んでしまう可能性もあるため、きれいなうちに飾って楽しむのがおすすめです。
ハンギング法とシリカゲル法では仕上がりが異なるため、それぞれに合ったアレンジの仕方を紹介します。また、できるだけ長持ちさせるために、保管する環境についても見ていきましょう。
ドライフラワーの楽しみ方
ハンギング法で作ったユリは、ほかのドライフラワーと組み合わせてスワッグにして飾りましょう。くすんだ色合いも、ナチュラルなスワッグに生かせます。
ユリ自体が大きく存在感のある花のため、組み合わせる花材は小花やグリーン、実ものなど、脇役に向くものがおすすめです。茎をざっくりと束ねて、自然素材のリボンを結んだりシックな色合いのペーパーで包んだりすると素敵ですよ。
シリカゲル法のユリは、ハンギング法と比べると褪色が少なく生花に近い姿に仕上がるため、コサージュやアレンジメントに使えます。存在感を生かして、リースやボックスフラワー、ドームアレンジのアクセントに用いるのもおすすめです。
ユリのドライフラワーを長持ちさせるコツ
ドライフラワー全般に該当することですが、直射日光と湿気を避けて飾るのが一番のポイントです。直射日光は色あせやひび割れ、湿気は劣化やカビの原因となりますので、風通しのよい日陰で管理するようにしてください。ドライフラワーは生花より長持ちする反面、水替えなどのお手入れがいらないことから、飾りっぱなしになりがちです。その結果、ほこりが溜まってしまうことも。ほこりをこまめに取り除くのは面倒…という方は、最初からケースに入れて飾るといいでしょう。
ボトルフラワーやフレームアレンジなど、ガラスのケースや板で覆われた状態で飾れば、ほこりが付いても布で拭き取るだけできれいになります。花粉が落ちる心配もないため、衛生的に飾れるおすすめの方法です。
ユリを美しく長期保存したいなら保存加工専門店へ
生花に近い姿でドライフラワーに仕上げたい場合は、ハンギング法よりシリカゲル法を選ぶとよいことをお伝えしました。ですが、一般家庭で美しく仕上げるには限界があります。白いユリは褪色しやすいため、シリカゲル法で作っても期待した仕上がりとは違うものになってしまう可能性も高いです。
ウェディングブーケやプレゼントされた花束など、記念に残したいユリをドライフラワーにするなら、保存加工専門店を利用されてはいかがでしょう。一般的な方法とは異なる専門技術により、色や形を生花に限りなく近い姿で残せます。費用は発生しますが、そのぶん「美しい姿のまま長く楽しめる」という、ご自宅での加工では叶わなかったことが実現できます。
ユリの長期保存はシンフラワーでの加工がおすすめ
ウェディングブーケを中心とした生花の保存加工専門店はたくさんありますが、加工方法はお店によって異なります。確実に美しいドライフラワーを手に入れたいなら、手作業で丁寧に加工するシンフラワーのご利用がおすすめです。ここからは、シンフラワーでお作りするドライフラワーの特徴や、ユリを加工した場合の仕上がり方、アレンジについて、制作事例も含め紹介していきます。
シンフラワーのドライフラワーとは
シンフラワーを含むほとんどの保存加工専門店では、シリカゲルを用いて生花をドライフラワーに仕上げます。一般的なシリカゲル法とは異なり、特殊な技術を用いた作業を行うのが特徴です。シンフラワーでは、お客様の大切なお花をより美しく長持ちするドライフラワーにするために、花の状態や種類に適した方法で丁寧に加工していきます。
たとえば、淡色の花をドライフラワーにすると茶色っぽくくすんでしまいますが、色の定着作業を行うことできれいな色合いが持続します。花によっては着色を施すこともありますが、自然な風合いを大切に丁寧に色付けていきますので、違和感のない仕上がりになります。
シンフラワーではどの工程も手作業にこだわり、時間をかけて丁寧に仕上げていきます。そのため、どのドライフラワーも仕上がりにムラがありません。どこから見ても美しい、生花の魅力をそのまま生かしたドライフラワーが完成します。
ユリも美しく保存できる
ユリのようなドライフラワーにするのが難しい花こそ、シンフラワーにお任せください。色の定着作業を丁寧に行うため褪色が少なく、一般的には加工の難しい淡い色のユリも美しく仕上がります。白いカサブランカや淡いピンク色のユリなども、茶色くくすんでしまうことなく、そのままの姿で残せます。また、一般的な寿命を超えた長期保存が可能です。
ドライフラワーの寿命は数ヶ月から1年とされていますが、シンフラワーでは1年を保証期間としています。
保証期間内は無料でお直し可能で、期間が終わってからも有料にてお直しを受け付けます。
シンフラワーの保証期間は、あくまでも無償の期間として設定されたものですので、実際には数年、さらには数十年単位で保存されている方もたくさんいらっしゃいます。なお、シンフラワーで加工したドライフラワーは、すべておしゃれなインテリアアイテムにアレンジしてお返しします。上質なケースに入ったアレンジですので、そのまま好みの場所に飾って楽しんでいただけます。
ユリ(カサブランカ)の保存におすすめのアイテムと制作事例
ユリで作られたドライフラワーは、立体的なフレームに閉じ込めた「3D額シリーズ」か、多様な形状のガラスボトルに閉じ込めた「ボトルブーケシリーズ」にアレンジできます。いずれもサイズやデザインが豊富でオーダーメイドのため、ご希望の形で残せる点が大きな魅力です。
ウェディングブーケやプレゼントされた花束を保存したい場合は、ブーケ型のアレンジがよく選ばれています。リボンやラッピングも一緒にアレンジできるため、生花のブーケや花束のイメージをそのまま長期保存できますよ。
ユリの押し花をご自宅で作るのは難しいですが、シンフラワーでは美しい姿のまま押し花に加工できます。
平面状のブーケアレンジ「押し花ブーケ」も、ユリの人気商品のひとつです。
シンフラワーで加工したユリのドライフラワーと押し花は、以下のページの商品にアレンジできます。ぜひご覧ください。
また、以下のページでは、3D額シリーズのひとつである「フラワーブック」というアイテムを、ユリのドライフラワーで仕上げた制作事例がご覧いただけます。大切な思い出のお写真とともにお花を保存できる商品で、コンパクトなサイズのため飾る場所を選びません。白いカサブランカがきれいな姿のままドライフラワーに仕上げられています。
まとめ
カサブランカを中心とするユリは、日本で古くから親しまれてきた花で、冠婚葬祭でも活躍しています。記念に残すためにドライフラワーに加工するにはやや難易度が高いため、ユリの特性を踏まえて適切な方法を用いる必要があります。とくに白や淡いピンクなどのユリは褪色しやすいため、ご自宅できれいに仕上げることや長期保存することは、簡単ではありません。
褪色や変形を避けるには、ハンギング法よりシリカゲル法を用いるといいでしょう。美しさや保存性の高さを求めるなら、保存加工専門店のご利用がおすすめです。淡い色のユリをきれいなドライフラワーに仕上げて長期保存したい方は、手作業で丁寧に加工するシンフラワーにぜひお任せください。
- ユリは水分が多く花びらが丸まりやすいため、一般家庭で美しいドライフラワーにするのは難しい
- 褪色や変形を避けるには、シリカゲル法での加工がおすすめ
- ユリを確実に美しいドライフラワーにしたいなら、保存加工専門店を利用しよう