カラーをドライフラワーにして楽しもう!きれいに仕上がる加工方法
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
スタイリッシュで優雅な印象とともに、シンプルで個性的なフォルムをもつカラーは、ギフトフラワーとしても人気です。生花のカラーを手元に置いておきたい場合、ドライフラワーにすることは可能なのでしょうか。カラーのドライフラワーは、あまり見かけたことのない方も多いかもしれませんね。
そこで今回は、カラーをきれいなドライフラワーにする方法をお伝えしていきます。カラーとはどんな花なのか、基本的な情報をはじめ、自宅でできるドライフラワーの作り方や美しく仕上げる方法も紹介します。ぜひ最後までお読みください。
- カラーをドライフラワーにする方法を知りたい方
- カラーについて詳しくなりたい方
- ウェディングやプレゼントなど思い入れのあるカラーを長期保存したい方
カラーはどんな花?
カラーは、南アフリカが原産でサトイモ科オランダカイウ属の植物です。和名は、和蘭海芋(オランダカイウ)といいます。都会的な雰囲気が人気を集め、1990年前後より切り花としての需要が一気に高まりました。現在も切り花として用いられる機会の多い花ですが、鉢植え、地植えで育てて楽しむこともできます。
まずは、カラーとはどのような花なのか、特徴や名前の由来、種類、花言葉など、基本的な情報を見ていきましょう。
カラーの特徴
カラーは、1枚の紙をくるっと巻いたような個性的な形状が特徴です。サトイモ科の植物によく見られる独特の構造をもち、紙を巻いたような花に見える部分は「仏炎苞(ぶつえんほう)」で、実は花ではありません。元々は葉だった部分が装飾的な形状の「苞」に変形しました。カラーの花にあたる部分は、中心の黄色い部分の「肉穂花序(にくすいかじょ)」です。
一般的には白色のカラーがよく用いられますが、ほかにも多様な色が存在します。なお、カラーという名前の由来には、諸説あります。
ギリシャ語で美しいを意味する「カロス」が由来という説や、襟(エリ)のような形の仏炎苞が由来という説が有力とされています。
カラーの種類
カラーには、沼地などで育つ湿地性の品種と、陸地で育つ畑地性の品種があります。水辺で育つ花という印象がもたれがちですが、多くは畑地性の品種です。カラーの原種には、オランダカイウ(白)、キバナカイウ(黄)、モモイロカイウ(ピンク)など7~8種あるとされています。これらのうち、湿地性なのはオランダカイウのみでほかの原種は畑地性のため、色のある品種改良されたカラーは、ほぼ畑地性です。また、畑地性のものはやや小ぶりに育ちます。
一般的に最もよく見かけられるのは、白いオランダカイウです。この原種から生まれた品種は白や緑、ピンクが中心で、茎が太く仏炎苞が大きいという特徴をもちます。切り花として流通するものには葉がないことがほとんどですが、鉢植えや地植えで育てれば、葉も楽しむことができます。葉の形状は品種によって異なり、湿地性のものはハート形、畑地性のものは細くとがった形が特徴です。
また、カラーには、「華麗なる美」「乙女のしとやかさ」、「清浄」などの花言葉があります。いずれも、ギリシャ語やギリシャ神話が起源とされています。また、カラーは色によっても異なる花言葉をもちます。
- 白:清純
- ピンク:情熱
- 黄色:壮大な美
- オレンジ:熱血、歓喜
- 紫:夢見る美しさ
- 黒:贅沢な美
カラーはドライフラワーにできる?
生花を長期保存する方法のひとつに、ドライフラワーへの加工があります。生花を乾燥させて水分を抜く方法です。花に元々含まれる水分量が少ない花は、乾燥が早くきれいなドライフラワーに仕上げられます。たとえば、カスミソウやスターチス、ミモザなどが代表的です。一方、水をたっぷり含む肉厚な花の場合は、しっかり乾燥するまでに時間がかかり、その間に劣化が進んでしまいます。
花も茎も水分量の多いカラーは、簡単にドライフラワーにできる花とはいえません。ですが、比較的劣化しやすい茎に対し、花の部分(仏炎苞と肉穂花序)は丈夫です。傷みやすい茎の部分はドライフラワーに不向きですので、花の部分のみを加工するといいでしょう。
ここからは、カラーをドライフラワーにする方法を詳しくお伝えしていきます。
カラーをきれいなドライフラワーにする方法
カラーは肉厚で水分量が多く乾くのに時間がかかるため、ドライフラワーにするのが難しい花とお伝えしました。ですが、決して作れないわけではなく、工夫次第できれいに仕上げることは可能です。カラーをこれから入手してご自宅でドライフラワーにする場合は、品種の選び方に注意するといいでしょう。
また、ドライフラワーを作るにはさまざまな方法がありますが、カラーをきれいに乾燥させるには方法を選ぶことも大切です。
- 品種の選び方を工夫する
- カラーに合った作り方(方法)を選ぶ
以上の2つのポイントについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
ドライフラワーにしやすい種類を選ぶ
生花をドライフラワーにする際、完全に乾燥するまでに時間がかかるほど変色しやすくなります。短時間で乾燥させたほうがきれいに仕上がるのは、変色のリスクが低いことも理由のひとつです。肉厚で水分量の多いカラーは、どの方法を選んでも乾燥するスピードは比較的ゆっくりのため、色あせは避けられません。
そこでおすすめなのが、色あせの目立たない濃色のカラーを選ぶことです。一般的な白いカラーは、ドライフラワーにしたときに色がくすんで茶色っぽくなります。茶色がかることはどの色の品種でも避けられませんが、濃いピンク色や濃い黄色、赤、紫なら褪色が目立たないため、色が濃くなる程度で済みます。これからカラーを入手してご自宅でドライフラワーにする場合は、色の濃い品種を選ぶようにしましょう。
シリカゲル法で作る
ドライフラワーの作り方にはさまざまな方法があり、最もポピュラーなのがハンギング法(自然乾燥法)です。風通しのよい場所で花を逆さに吊るして1週間程度干しておくだけでできるため、手軽にドライフラワーを作れます。ただし、乾燥までに時間がかかるため水分の多い肉厚な花は褪色や変形が起きやすく、カラーをこの方法で美しいドライフラワーにすることはできません。
ハンギング法に次いで知られるシリカゲル法は、乾燥剤のシリカゲルに生花を埋め込み、空気を遮断してドライフラワーにする方法です。シリカゲルの粒子が直接花の水分を吸着しながら乾燥させるため、まんべんなく乾かすことができます。
また、ハンギング法では風通しのよさが重要ですが、シリカゲル法では密閉容器に入れて作るため、梅雨時など湿度の高い環境に影響されません。
カラーのドライフラワーの作り方
それでは、シリカゲル法でカラーのドライフラワーを作る手順を紹介します。シリカゲル法では茎をあらかじめ取り除いておく必要があるため、事前準備として茎をカットしておきましょう。
ドライフラワー作りで用意するものは、以下のとおりです。
- カラー(茎をカットしたもの)
- シリカゲル(粉末状、ドライフラワー専用のものが望ましい)
- 密閉容器(蓋つきのタッパーなど、カラーがすっぽり入るもの)
- スプーン
【作り方】
① シリカゲルを容器の深さ1/3程度まで入れ、少しくぼみを作ってカラーをのせる
② カラーにシリカゲルを少しずつカラーにかけていく(隙間にもスプーンを使って入れて空間をなくす)
③ カラーが完全に隠れるまでシリカゲルをかけ、蓋をして密閉し1週間ほど置く
④ パリパリに乾燥したら完成(足りない場合はもうしばらく置く)
- 粒子の小さなシリカゲルを使う:カラーの隙間に行き渡るため、ムラなく乾燥する
- カラーをしっかりと埋める:シリカゲルがかかっていない部分があると、その部分が乾燥しない
完成したドライフラワーはとても繊細です。軽い力でもパリッと割れてしまう場合がありますので、取り扱いは慎重に、優しく触れるようにしましょう。
カラーのドライフラワーを楽しもう
ドライフラワーになったカラーは、さまざまな飾り方で楽しむことができます。ここからは、完成したドライフラワーの楽しみ方(アレンジの仕方)と、長持ちさせるコツを紹介します。せっかく作ったドライフラワーですので、保管の仕方に気をつけながらぜひ活用しましょう。
ドライフラワーの楽しみ方
シリカゲル法で作ったカラーのドライフラワーは、生花のときと見た目も近い状態で、一輪だけでも存在感があります。コサージュとして活用するのもおすすめですし、ほかのドライフラワーと組み合わせてテーブルフラワーにするのもおしゃれです。
茎のない状態では、実ものや枝もの、エアプランツなどと組み合わせてプレートにアレンジしたり、ボックスフラワー、ボトルフラワーにするのが簡単でおすすめ。また、少し手を加えてリースやフレームアレンジに取り入れるのもいいでしょう。
茎を切り落としてしまっていても、根元にワイヤーを通して人工的に茎を作ることができます。
ワイヤリングを施したカラーは、ブーケやスワッグなどにもでき、アレンジの幅も広がりますよ。
スタイリッシュな印象のカラーは、グリーンなどとの相性もバツグンです。ドライにしたグリーンと組み合わせて飾っても、おしゃれなインテリアとなるでしょう。
カラーのドライフラワーを長持ちさせるコツ
ドライフラワーは乾燥した状態だから長持ちするものです。そのため、湿気を吸うと傷んでしまいます。水回りなど湿気のこもりやすい場所や、風通しの悪い場所に飾るのは避けましょう。
また、直射日光や蛍光灯の強い光を直接浴び続けると、パリパリに割れたり色あせが一気に進んだりしてしまうため、注意が必要です。日差しの強い窓際などは避け、風通しのよい明るい日陰を選んで飾りましょう。
ほこりが付着したままになるとみすぼらしいだけでなく、衛生面でもよくありません。
こまめにほこりを取り除くか、難しい場合はケースに入れて飾るようにしましょう。
生花のようなお手入れが不要なドライフラワーは、同じ場所に飾りっぱなしになりがちです。そうするとほこりも溜まりやすくなってしまいますので、意識的に場所を変えたりするのもいいかもしれませんね。
カラーを美しく長期保存したいなら保存加工専門店へ
シリカゲル法で作ったドライフラワーは、比較的生花に近い姿に仕上がります。ただ、淡い色は褪色が目立つなど、美しい仕上がりには限界もあります。カラーのような水分の多い花の場合はなおさらです。とくに、白いカラーをきれいなドライフラワーにしたい、半永久的な保存を希望するといった場合は、ご自宅でのドライ加工では難しいかもしれません。
そのような場合は、保存加工専門店を利用することもできます。一般家庭で作ったものは数ヶ月~1年程度で寿命を迎えますが、専門店で加工すればより美しく保存性の高いドライフラワーになります。仕上がりの美しさや長期保存を求めるなら、頑張ってご自身で加工するよりも専門店でドライフラワーにする方法が確実です。
保存加工専門店は、ウェディングブーケの保存を目的に広まり、現在は多様なお店から選べます。料金設定や加工後のアレンジ方法はお店によって異なりますので、各店舗の情報を比較しながら選ぶといいでしょう。
カラーの長期保存はシンフラワーでの加工がおすすめ
シンフラワーは、ウェディングブーケやプロポーズの花束をはじめ、記念に残したい大切なお花を保存加工する専門店です。先ほど、ドライフラワーへの加工は花によって向き不向きがあることをお伝えしました。一般的には美しく仕上げるのが難しい花でも、シンフラワーにお任せください。花に合った適切な方法で、ベストな状態で残せるよう丁寧に加工いたします。
ここからは、シンフラワーで加工したドライフラワーの特徴や、加工したドライフラワーをアレンジしたアイテムを紹介します。専門店での加工をご検討の方は、シンフラワーもぜひチェックしてみてください。
シンフラワーでドライ加工するメリット
保存加工専門店では、ドライフラワーを作る作業工程において機械に頼るケースも少なくありません。機械作業のメリットには、一度に大量生産できるという効率的な面がまず挙げられます。その一方で、効率を重視するため機械では限界のある作業は受け付けられない、仕上がりにムラができるなど、細やかな対応が難しくなるといったデメリットも少なからずあります。その分、料金がリーズナブルに設定されています。
シンフラワーでは、機械作業のメリットも踏まえたうえで、あえてすべての工程を手作業にこだわります。一つひとつのお花を丁寧に取り扱い慎重に仕上げていくため、どのお客様にもご満足いただける仕上がりが実現します。オーダーメイドでの加工ですので、ご希望に沿ったお花の残し方が叶う点が大きな魅力といえるでしょう。
カラーも美しいドライフラワーになる
カラーはドライフラワーにするのが難しい花です。とくに、白などの淡い色は褪色が目立ちやすいため、ご自宅で加工する場合は濃色を選ぶようおすすめしました。白いカラーをドライにしたい場合は、シンフラワーにお任せください。一般家庭では難しい特殊な技術による色の定着作業を丁寧に行うため、淡い色の花でも褐色が少なく、美しく仕上がります。
白や淡いピンクなど、加工すると茶色っぽくなりがちな色のカラーでも、専門技術によりきれいな姿に仕上がります。
花の種類や色に合った方法で丁寧にドライにしていきますので、最初から濃い色のカラーを選ぶ必要はありません。
ウェディングシーンでも人気の高い白いカラーも、シンフラワーにお預けいただければ、美しさそのままのドライフラワーに仕上がります。
カラーの保存におすすめのアイテム
シンフラワーでは、生花をドライフラワーに加工したあと、多様なインテリアアイテムにアレンジします。お客様のお手元にはアレンジされた状態で戻ってくるため、何も手を加えずそのままお部屋に飾ってお楽しみいただけます。カラーの花束やブーケを一度バラバラにしてドライ加工したあと、束ね直して立体的なフレームやボトルに閉じ込めたアレンジがおすすめです。
フレームはサイズやデザインが選べますし、ボトルはサイズだけでなく形状もバリエーション豊富。刻印プレートもつけられますので、世界にひとつだけの特別な記念品として残すことができますよ。
ドライフラワーのほか、シンフラワーでは押し花への加工も承っています。
ブーケの形やリース型、敷き詰めなど、さまざまなデザインのフレームアレンジを選べて、平面のためコンパクトに飾れる点も人気です。
カラーをドライフラワーか押し花に加工した場合、どのようなアイテムにアレンジできるか、以下のページよりチェックできます。カラーの保存加工をご検討の方は、ぜひご覧ください。
まとめ
独特な形状によるスタイリッシュな雰囲気が魅力のカラーは、肉厚で水分量が多いのが特徴です。そのため、乾燥するのに時間がかかりドライフラワーにするには難易度が高い花でもあります。淡色のカラーをドライフラワーにすると褪色が目立ちやすいです。ご自宅で加工する場合は、濃色を選び、シリカゲル法を用いると比較的きれいに仕上がります。
カラーを長期保存できる美しいドライフラワーにしたいなら、ご自身で頑張って加工するよりも保存加工専門店のご利用が確実です。専門店では色を定着させる作業も行うため、白や薄ピンクなどの淡い色でもドライフラワーにできます。大切なカラーを記念品として手元に残したい場合は、ぜひシンフラワーでの加工をご検討ください。
- カラーは水分量が多く肉厚なため、一般家庭でドライフラワーにするのは難しい花
- 自宅でカラーのドライフラワーを作りたい場合は、濃色の品種を選びシリカゲル法で作るとよい
- 淡い色のカラーを加工したい、美しく保存性の高いドライフラワーにしたい場合は、専門店の利用がおすすめ