花を保存できる加工の仕方とは?美しく残す最適な方法
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
生花は自然のものなので、切り花にすると長期保存できません。大切な花を長く残したい場合は、加工する必要があります。さまざまな加工方法がありますが、長持ちさせたいと思うような特別な花なら、できる限り美しさを損なわないような方法を選びたいところです。
今回は、花を保存するための加工方法について紹介します。ご自宅でできるような一般的な方法をはじめ、美しい姿を長く楽しみたい方のための特別な加工方法もあります。どのように花を残したいかイメージしながらお読みください。
- 生花を長期保存する方法を知りたい方
- 自分で加工を試みたものの、失敗してしまった方
- 大切な花を美しい状態のまま長く楽しみたい方
花は加工すれば保存可能
切り花は茎の切り口から水を吸い上げることで美しさを保っています。ですが、吸い上げる力がいつまでも続くわけではなく、時間が経つにつれ少しずつ花の組織が傷み出して、やがて枯れてしまいます。そこで、水を吸い上げなくてもそのままの姿を保てるように加工を行うのです。加工した花は水が不要な状態になるため、生花とは違った管理方法に切り替えます。
花の加工方法にはさまざまな種類がありますが、いずれの場合もタイミングが重要です。美しい状態で保存するのが目的のため、美しさが保たれているときに加工する必要があります。タイミングを逃さないためには、生花の日持ちを知っておくことも大切です。
生花はどのくらい日持ちする?
生花の保存期間は季節(気温)によって異なりますが、1~2週間程度が目安です。涼しい環境でこまめにお手入れを行い、衛生面が保たれていれば3週間ほど持つケースもあります。逆に室温が高く水替えの頻度が低い場合などは、3~4日程度でしおれて早期に傷んでしまうことも少なくありません。
水に浸かっている部分の茎は、時間が経つにつれふやけて傷みやすくなります。水替えの際に茎をチェックし、ふやけていたらカットして切り口を新しくしましょう。水の汚れを防ぐ効果もあり、吸い上げる力をサポートするため花が長持ちします。
ご自宅で切り花を飾りはじめたときの花の状態によっても、日持ちは左右されます。蕾が開く前なら生けてから開花までの期間もありますが、咲き切った花の場合は既に美しさのピークは過ぎています。どの状態の花でも加工できるわけではないため、保存したい生花の状態をよく見ることも大切です。
傷む前に加工しよう
保存のための加工には「鮮度のよい生花を用いる」という条件があります。傷みはじめてしまった花は、加工を施しても美しい状態に仕上げることができません。大切な花を長く残しておきたいなら、鮮度のよいうちに加工をはじめましょう。花束やブーケを花瓶に生けて飾っているうちに花の一部が傷んでしまったら、その部分を取り除き、きれいな花のみを使えば問題ないケースも多いです。
花の量が多い場合は、小分けにして使い分けるのもおすすめです。花瓶に生けて寿命まで楽しむものと、速やかに加工するものとに分けましょう。生花としても楽しめて、一部はきれいな状態で残せます。
切り花の状態のまま長く鑑賞していると、加工できるタイミングを逃してしまうかもしれません。長期保存したいという希望があるなら、生花の段階でどう扱うか考えておくことが大切です。
生花を保存する加工の種類
生花を長期保存するために加工した花は、主に3つの異なるタイプに分けられます。ドライフラワー、押し花、プリザーブドフラワーの3種類です。それぞれ加工方法が異なるだけでなく、仕上がり方も変わります。また、生花の状態によって向き不向きもあります。失敗を防ぐためにも、方法、仕上がり方、花の適性を知ったうえで選びましょう。
ここからは、3種類の加工方法と、加工された花の特徴について詳しく紹介します。
ドライフラワー
生花を立体的な形のまま乾燥させたものです。基本的には水分を抜くだけで着色などは行わないため、もとの色とは違った色味に仕上がります。ドライフラワーに加工する方法にはいくつかの種類があり、それぞれまったく異なる工程です。代表的な4種類の加工方法について以下にまとめました。
- ハンギング法:花を吊るして自然乾燥させる方法。くすんだ色味や縮みなど花姿の変化がやや大きい
- シリカゲル法:乾燥剤(シリカゲル)に花を埋め込む方法。花姿の変化が比較的小さい
- グリセリン法:グリセリン溶液を茎から吸わせる方法。茎が強く水分の多い花に向く
- ドライインウォーター法:少量の水に生けて徐々に水分を蒸発させる方法。衛生面を保つのが難しいため涼しい季節限定
一般家庭でよく行われるハンギング法は特別な材料や道具が不要で手軽にできる反面、花姿の変化が大きいデメリットもあります。シリカゲル法は一度に大量の花を乾燥させるのは難しいですが、比較的美しい花姿を維持しやすい方法です。いずれの場合も、蕾が開く前の花は乾燥しにくく閉じた状態で縮こまってしまうため、ドライフラワーには向きません。咲いた状態の花を選んで加工しましょう。
押し花
自分で摘んだ野花や四つ葉のクローバーを押し花にした経験のある方は多いのではないでしょうか。花を乾燥させるという意味ではドライフラワーに似ていますが、立体的な保存加工ではなく圧力をかけて平面的に仕上げる点が大きく異なります。一般家庭でよく用いられるのは、厚みのある本に挟んで置いておく方法です。最近では、段ボール紙で挟んで電子レンジ加熱する方法など新しいやり方も広まっています。
平面状に保存できるため、保管場所をとらないというメリットもあり、気軽に残しておけますね。気を付けたいのが、生花の状態によっては向かない場合もあること。押し花もドライフラワーと同様に、蕾が閉じた状態ではきれいに残せません。咲いた花に適した加工方法です。
プリザーブドフラワー
高級感があり生花の質感に限りなく近い仕上がりで人気のプリザーブドフラワーも、長期保存のための加工花です。ドライフラワーや押し花とは異なり、特殊加工により水分を抜き、さらに色素を用いて着色させます。加工直後は自然な褪色がないため、色あせによる見た目の変化を気にする必要がありません。鮮やかな色に仕上げたい場合や、自然界にはない色を加えたい場合におすすめです。
ドライフラワーや押し花は咲いた花を用いて加工しますが、プリザーブドフラワーは開花前の花材を用います。そのため、ウェディングブーケやプレゼントされた花束など、美しさのピークをむかえてしまっている花の加工には向きません。
3種類の加工花を紹介しましたが、とくに重要なのは加工のタイミングです。観賞を楽しんだあとの花をプリザーブドフラワーにするのは上記の理由により難しいため、気を付けましょう。
加工した花で楽しめるアイテム
生花を加工してできたドライフラワー、押し花、プリザーブドフラワーは、さまざまな使い方ができます。ドライフラワーはざっくりと束ねてブーケやスワッグ(壁飾り)にすると素敵なインテリアアイテムになります。乾燥していて壊れやすいため、力をかけすぎないよう優しく扱いしましょう。押し花はしおりやシールにして使う方も多いですね。プリザーブドフラワーで作ったアレンジメントも人気です。
加工した花は長持ちするため、お手入れが簡単なアイテムにアレンジするのがおすすめです。なかでも、インテリアに取り入れやすいものや、おしゃれで実用性のあるものを紹介します。ブーケやアレンジメントをつくったときに余った花材を利用して、気軽につくってみましょう。
ハーバリウム
植物標本という意味を持つハーバリウムは、専用のオイルに花や葉を閉じ込めたものです。透明の蓋付きガラス瓶にドライフラワーやプリザーブドフラワーを入れて、ゆっくりオイルを注ぐだけで完成します。気軽にハンドメイドを楽しみたい方にもおすすめのインテリアアイテムです。
瓶の形状や入れる植物の種類によって、仕上がりがガラッと変わるのも魅力のひとつ。コンパクトなのでスペースが確保できない場合でも飾りやすく、お手入れも瓶の表面を布で拭く程度でOKです。
レジンアクセサリー
透明感のある樹脂(レジン)を用いたアクセサリーも、加工花の利用方法として人気を集めています。溶かした樹脂のなかにドライフラワーや押し花を閉じ込めて固めれば完成です。キーホルダーやストラップ、ペンダント、髪飾り、ピアスなどが代表的で、専用のシリコン型もさまざまなサイズが販売されています。アクセサリーだけでなく、箸置きなど実用性のあるアイテムもつくれます。
レジンアクセサリーには、小ぶりな花が使いやすいです。ドライブーケなどから落ちてしまった小花を乾燥剤とともに保管しておけば、材料として重宝するでしょう。
キャンドルやサシェ
平面的な押し花は、キャンドルの材料に最適です。ひと回り大きな容器(耐熱性)に入れたキャンドルのまわりに、押し花を散りばめてから溶かしたロウを注ぎましょう。冷まして固まったら芯をそっと引きながら型から抜けば、ボタニカルキャンドルの完成です。好きな香りのオイルを加えてアロマキャンドルにしても楽しめます。
また、シリコン製の型に溶かしたワックスを注ぎ、ドライフラワーを軽く埋め込むように配置したのがワックスサシェです。アロマオイルで香り付けした、いい香りのするインテリアアイテムで、ギフトにもよく用いられています。
紹介したアイテムは、いずれも加工花を用いるのが大原則です。生花は水分が抜けていないため使えません。傷んで見た目が悪くなるだけでなくカビの原因にもなります。必ず乾燥させた花でつくりましょう。
美しいまま長期保存できる専門店での加工
生花をハンドメイド資材として活用するなら、ご自宅でドライフラワーや押し花に加工して使うこともできます。ただ、生花に近い美しい姿のまま保存したい場合は、ご自宅での加工には限界があります。たとえばウェディングブーケやプロポーズの花束などは、できるだけそのままの形で保存したいと願う方も多いのではないでしょうか。
大切なお花を生花に限りなく近い姿のまま長持ちさせたいなら、ブーケ保存加工専門店のご利用がおすすめです。一般的なドライフラワーのイメージを覆す瑞々しい質感を保った仕上がりで、色あせもしにくく長期保存が叶います。
大きな花やたくさんの花も加工できる
専門店での加工の大きなメリットは、ボリュームのある花でもドライフラワーにできること。大きな花をご自宅でドライにしようとすると、乾燥に時間がかかり色や形の変化も大きくなってしまいます。シリカゲル法では大量の乾燥剤や大きな容器を用意しなければなりません。
専門店ではドライフラワー加工できる設備が整っていますので、大きな花やたくさんの花も同時に加工できます。花の傷みが進行してしまう心配もありません。
大切なブーケや花束を半永久的に残せる
とくにウェディングブーケや大切な方からもらった花束なら、ずっとそばに置いておきたい方も多いでしょう。専門店では大切なブーケや花束をまるごと預かり、一度解体して加工してから元の形に束ね直します。そのため、生花の頃のイメージを損なうことなく長期保存が叶うのです。
お店にもよりますが、ただ乾燥させるだけでなく特殊な技術を用いて長持ちするように加工するため、ご自宅でつくったものより保存性も高いです。高品質に仕上がったドライフラワーなら、強い光や湿気を避けて管理すれば半永久的に保存できるでしょう。
ブーケ保存加工専門店では、ウェディングブーケを中心にお預かりします。蕾が開く前ではなく咲いた花を加工するため、ドライフラワーか押し花に仕上げるのが一般的です。プリザーブドフラワーは選べないことが多いためご注意ください。
花の加工はシンフラワーで
ブーケ保存加工専門店の需要が高まり多様な業者が存在するなか、専門店選びもとても重要です。価格の安さのみで選ぶと、仕上がりや保存性に問題がある可能性も否定できません。お店の特色や加工方法を知ったうえで検討されることをおすすめします。
シンフラワーでは、お客様に大切なお花をいつまでも楽しんでほしい、幸せな気持ちになってほしいという願いから、お預かりしたお花を一輪一輪丁寧に手作業で加工しています。効率性よりも美しく仕上げることを大切にしているため、機械に頼りません。美しい仕上がりと保存性の高さを兼ね備えたドライフラワー、押し花をご希望なら、ぜひシンフラワーをご検討ください。
ここからは、シンフラワーで取り扱う加工花について詳しく紹介します。
ドライフラワー
シンフラワーではシリカゲルを用いた特殊な方法で、大切なお花を丁寧に乾燥させていきます。色を定着させるための処理など、花の種類や状態に合わせて適切な加工を施すため、生花そのままの美しさを長く楽しんでいただけるのが特徴です。完成したドライフラワーは、そのままお部屋に飾れるように高級感のあるインテリアアイテムにアレンジしてお客様のもとにお戻しします。
- 3D額:奥行きのある立体的なフレームアレンジ。ブーケの形やお花の敷き詰めデザインが選べます
- ボトルブーケ:ガラス製のボトルにお花を入れたアイテム。ボトルは豊富なサイズや形状を用意しています
- クリスタルフラワー:透明の樹脂に花を閉じ込めたもの。一輪の花や小花のアレンジを保存できます
ドライフラワーのインテリアアイテムはデザインもサイズもさまざまです。お部屋のどこに飾るかイメージしながら、取り入れやすいアイテムを選びましょう。
押し花
お花を平面的に残したい方には、押し花への加工がおすすめです。シンフラワーの押し花は、花びらを一枚ずつ丁寧に扱いながら加工しますので、確実に美しく仕上がります。ブーケの場合は一旦解体して押し花にしたものを、平面状に組み立て直してブーケの形に仕上げる「押し花ブーケ」が定番です。基本的には包装紙やリボンも一緒にお預かりして、フレームのなかに入れますので、生花のブーケの姿を再現できます。
定番のブーケ型のほか、花びらを輪状に並べたリースタイプや、ハート型、敷き詰めデザインなど多様なアレンジが選べます。デザインによって印象が大きく変わるため、サンプルを比較しながら好みのものを選ぶといいでしょう。
ドライフラワーの3D額と押し花ブーケは、フレームのデザインやサイズも豊富な種類から選べます。また、刻印サービスもあるため、より特別感のあるインテリアアイテムに仕上げることが可能。ご自宅に飾るだけでなくギフト用にセットで購入されるお客様も多いです。大切なお花を素敵なアイテムにアレンジして、幸せな空間づくりをしませんか?
まとめ
生花を加工したものには、主にドライフラワー、押し花、プリザーブドフラワーがあります。加工方法がそれぞれ異なるため、仕上がりの特徴も違います。重要なのは、花に合った加工方法を選ぶことです。観賞を楽しんだあとの花(咲いた花)はプリザーブドフラワーの加工には向きません。咲いた花はドライフラワーか押し花にしましょう。プリザーブドフラワーをつくる場合は蕾が開く前の花を用いてください。
ハンドメイド資材にはご自宅で加工した花も使えますが、生花に近い美しさを長持ちさせたいなら専門店での加工がおすすめです。シンフラワーでは手作業にこだわり、高品質なドライフラワーと押し花に加工します。大切なお花を長期保存する際は、シンフラワーにぜひご相談ください。
- 咲いた花はドライフラワーと押し花に、蕾が開く前の花はプリザーブドフラワーに加工するとよい
- 美しさと保存性の高さを兼ね備えた加工花を求めるなら、専門店に依頼するとよい
- 手作業による丁寧な加工とデザイン性の高い豊富なインテリアアイテムが、シンフラワーの特色