ブーケと花束の違いとは?上手な使い分け方を解説
記事の監修
シンフラワー株式会社
シンフラワーはウェディングブーケやプロポーズの花束の保存加工専門店です。
花嫁様が結婚式で使った生花の花やプロポーズの花束を、特殊なドライフラワーの加工や押し花加工で半永久的に保存します。保存方法は押し花や立体的なガラスや3D(立体)額など、40以上の種類から理想の形で制作が可能で、種類の豊富さが特徴です。
最近はプロポーズの108本のバラの花束を残す特注額での制作依頼も増えております。
たくさんの切り花を集めたブーケと花束。どちらも同じようなものとして扱ってきたという方も多いのではないでしょうか。ブーケも花束も似たようなアイテムに見えますが、実はいくつか違いがあるのです。それぞれの特徴の違いを踏まえ、上手に使い分けることができたらスマートですね。
そこで今回は、ブーケと花束の違いについて解説します。見た目の特徴の違いや、どんなシーンで用いるのかといった使い分け方についても詳しくお伝えします。お花屋さんでオーダーする際などにもお役立てください。
- ブーケと花束の違いがわからない方
- ブーケと花束を適切に使い分けたい方
- それぞれの特徴を理解し、花についての知識を深めたい方
ブーケと花束はどう違うの?
ブーケ(Bouquet)は、フランス語で花束を意味する言葉です。意味合いだけに注目すれば、花束もブーケも同じもの。ですが、日本で扱われるブーケと花束は、それぞれデザインが異なります。見た目の印象だけでなく、用いられるシーンにも違いがあるため、まったく同じものではないと認識しておくことが大切です。
見た目にどのような違いがあるのか、またどのように使い分けられているのか、詳しく見ていきましょう。
茎の長さの違い
ブーケは切り花の茎が短くカットされていますが、花束は茎が長く残されているという点に違いがあります。茎の長さが違うため、ブーケはコンパクトで横に広がったシルエット、花束は縦長のシルエットが特徴です。ブーケにはさまざまなデザインがあるため茎が長めのタイプもありますが、一般的には花束の方が茎の長いタイプが主流とされています。
ブーケはヨーロッパから伝わったスタイルで、花束は日本で確立されたスタイルと考えられています。日本では昔から切り花の茎を長く残すスタイルが受け継がれてきているため、花束のシルエットはその名残なのかもしれません。
- ブーケ:茎が短くコンパクト(横に広がりがある)
- 花束:茎が長くボリュームがある(縦長のシルエット)
形状の違い
前述のように茎の長さの違いにより、シルエットにも違った特徴のあるブーケと花束。ブーケがコンパクトで丸みのある形状であるのに対し、花束は縦にボリュームがある点が大きく違います。さらに、よく見ると「見せ方」にも異なるポイントがあります。
ブーケは前後左右に丸みがある形状が特徴ですが、どの方向から見ても同じように美しく鑑賞することができます。これは「四方見」というデザインで、テーブルなどにそのまま飾っても映えるよう束ねられています。
一方、縦長の花束は、ブーケとは異なり前後ろが決まっていて、背面はラッピングで包まれ正面は花が美しく見えるようにデザインされています。こちらは「三方見」というデザインで、受け取って抱えたときに華やかに見えるよう束ねられています。
- ブーケ:どの方向からも美しく見える四方見のデザイン
- 花束:前後ろが決まっている三方見のデザイン
使われるシーンの違い
一般的に、ブーケと花束は贈り物として活用されていますが、ふさわしいシーンもそれぞれ異なる点に注意が必要です。どちらもお祝い事でのプレゼントにふさわしいですが、ブーケはカジュアルなシーン、花束はフォーマルなシーンで多く使用されています。
花束は式典などのよりかしこまったお祝いの場で用いられ、ブーケは食事会や誕生日のお祝いなどで用いられることが多いです。また、ブーケはウェディングでも用いられる重要なアイテムでもあります。厳格な線引きはありませんが、どちらを送るか迷ったら、お祝いのシーンの雰囲気をイメージしてみるといいかもしれません。
また、もう一つ大きな違いとして、花束は葬儀や法事などでも用いられるという点をおさえておきましょう。ブーケは弔事や仏事にはふさわしくないとされているため、注意が必要です。白い花をベースにした淡い色の花束が選ばれています。
- ブーケ:カジュアルなお祝い、食事会、ウェディングなど
- 花束:フォーマルなお祝い、葬儀、法事など
飾り方の違いもチェック
茎の長さやデザインが異なるブーケと花束は、受け取ったあとの飾り方にも違いがあります。どちらも、基本的にはラッピングを外して花瓶に生けることになりますが、生ける際に行う作業が、ブーケと花束では異なるのです。もしブーケや花束をプレゼントしてもらうことがあったら、受け取ったあとどのように扱えばいいか知っておくと便利です。
そこで、ブーケや花束を受け取ったときにどのような作業を経て飾ればいいのか、詳しくご紹介します。
花束は茎をカットする必要がある
茎を長く残した状態で束ねた花束は、そのまま花瓶に生けると長すぎて倒れてしまいます。そのため、基本的には茎を花瓶のサイズに合わせてカットする必要があります。また、お花がたくさん集められた豪華な花束の場合、一つの花瓶ではおさまりきらないため、小分けにする必要もあるでしょう。
前後のあるデザインのため、壁際に飾るなら問題ないのですが、テーブルの中央などに飾りたい場合はお花のアレンジもし直した方がいいかもしれません。このように、花束は生ける際に茎のカットやアレンジのし直しが必要となることも考えておくといいでしょう。
花束の茎をカットすると、葉っぱの付いた部分や花が枝分かれになっているような部分が下の方にきてしまいます。そのまま花瓶に生けることはできないため、水の浸かる部分の葉や花は取り除かなければなりません。
ブーケはそのまま飾れるタイプも
一方、ブーケの場合は茎が短く切りそろえられているため、そのまま花瓶に生けて飾れることがほとんどです。ボリュームのあるサイズのものはそれに見合った大きめの花瓶が必要ですが、花瓶にこだわらずブリキのバケツなどにざっくり生けてもおしゃれですよ。長さを調整する手間は基本的にかからないため、すぐに飾りたいという方にも扱いやすいです。
また、ラッピングを外さずにそのまま自立させて飾れるタイプのブーケもあります。茎の切り口に栄養剤が含ませてあり、水分も蒸発しないよう工夫されていますので、受け取ってそのままフラワーアレンジメントのように置いて飾ることができます。
生花以外の花束・ブーケもある
茎を切ったり水に生けたりするだけでなく、飾っている間に水を新しく入れ替えたり、古くなってきた茎の切り口をさらにカットして水を吸い上げやすくしたりと、切り花のお世話でやることは意外と多いです。お花が好きな方なら楽しく作業できそうですが、慣れていない方や忙しい方にとっては負担に感じることもあるかもしれません。
切り花のお手入れがわずらわしい場合は、ドライフラワーやアーティフィシャルフラワーを用いたブーケや花束を利用する方法もあります。いずれの花材も水が不要のため、花瓶に生ける必要もなく、好きな場所に立てかけたり吊るしたり、横に寝かせて飾るだけという手軽さが魅力です。また、いずれの花材にも長持ちするというメリットがあります。
- ドライフラワー:生花を乾燥させたもの。くすみカラーが特徴でアンティーク調の部屋に合う
- プリザーブドフラワー:生花を特殊加工し水分を抜き着色したもの。瑞々しい質感が特徴
- アーティフィシャルフラワー:化繊などでできた造花。最も耐久性が高く本物と見間違えられるものも多い
ブーケと花束の選び分け方
日本では、ブーケと花束は違うものとして使い分けられていますが、葬儀や法事では必ず花束を用いるという以外、厳格な決まりはありません。そのため、どちらを選べばいいかわからなくなる方もいらっしゃるでしょう。そこで、ブーケと花束の違いを踏まえたうえでおすすめの選び分け方をご紹介します。
フォーマルなシーンでは花束を
三方見でボリュームのある花束は、舞台映えします。式典のような場だけでなく、舞台発表会の場や送別会など、多くの方の前でお花を手渡しするようなシーンでは、ブーケよりも花束がふさわしいといえるでしょう。お祝いの場がより華やかに引き立ちますので、花束を選ぶ方が多いです。また、還暦祝いなどお誕生日のなかでも人生の節目となるようなお祝いでは、花束が映えるでしょう。
幼稚園や保育園の卒園式で、お世話になった担任の先生へのプレゼントとして、保護者一同から花束を贈ることも多いです。写真映えもしますので、花束を抱えた先生と子どもたちの素敵な一枚が記念に残るでしょう。
カジュアルなシーンではブーケを
四方見でどこから見ても美しいブーケは、テーブルに映えます。前述のように食事会などカジュアルなシーンにぴったりですので、ゲストとして招かれた場合には手土産にするのもおすすめ。テーブルを華やかにしてくれるでしょう。また、可愛らしい印象がありますので、お子さんのピアノ発表会などでのプレゼントにも人気です。ご友人への誕生日プレゼントや結婚祝いにブーケを選ぶ方も少なくありません。
フォーマルとカジュアルの使い分けに関連して、花束は目上の方へ、ブーケはご友人など身近な方へ贈るものとして選び分けている方もいらっしゃるようです。
花束は一般的に予算3000円くらいからの大きなものとなりますが、ブーケはミニサイズから大きめのものまで幅が広いです。小さなブーケをほかのギフトと組み合わせてプレゼントするというのも喜ばれるかもしれません。
プレゼントする場合は相手への配慮を
ブーケか花束かというだけでなく、プレゼントするためにお花を選ぶ場合は相手の立場を考えることがとても大切です。相手の好みのお花や色、雰囲気のものを選ぶことはもちろん、相手が受け取ったあとに負担を感じずに飾って楽しめるかという視点を持つようにしましょう。
お花が元々好きでお手入れを楽しめる方なら、花束でもブーケでも問題ありません。ですが、お花の扱いに慣れていない方にボリュームのある花束を贈った場合、茎のカットをして小分けにして生けて…という作業で悩ませてしまう可能性があります。個人的にプレゼントする場合は、見栄えのよさだけでなく受け取ってからのことも考えて選ぶと、喜ばれるでしょう。
花束でもボリュームを抑えた飾りやすいサイズのものもありますし、そのまま立てて飾れる自立タイプの花束も出てきています。花束にこだわりたい場合も、扱いやすさに特化したものを選ぶことはできます。
ブーケは結婚式でも定番
結婚式のブーケには、一般的なラウンドタイプ(丸みのある形状)のものだけでなく、流れるようなシルエットが魅力のキャスケードブーケやリース型のブーケなど、さまざまなデザインがあります。ブーケはカジュアルなシーンにふさわしいものと説明しましたが、ウェディングブーケはまた別のものです。
一般的なリーズナブルなブーケとは異なり、使われている花材も高級なものですし、形が崩れないようデザインに工夫がされています。花束とブーケというように2種類に分けるとブーケはコンパクトで茎が短いものとして区別されますが、ウェディングブーケにも縦長のシルエットのものはあります。ドレスや会場の雰囲気、そして何よりも花嫁様の好みに合わせて選ぶことをおすすめします。
特別なブーケや花束は長期保存が可能
切り花で作られたブーケや花束は、水に生けてしばらく観賞を楽しめますが、約1週間程度で寿命をむかえます。ですが、ウェディングブーケや大切な方からいただいた花束など、特別なお花はできるだけ長く残しておきたいと思われる方も多いのではないでしょうか。アーティフィシャルフラワーのように化繊でできた造花ではない、100%自然の生花でできたブーケや花束も、長期保存できる方法があります。
特別なブーケや花束を美しいままの状態で保存加工すれば、長持ちするだけでなく水替えや茎切りなどのお手入れも不要となります。どのような方法でできるのか、またどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
新鮮なうちにドライフラワーや押し花にしよう
生花のブーケや花束をドライフラワーや押し花に加工することで、長期保存が叶います。プリザーブドフラワーは咲く前の花を用いるため不向きですが、鮮度が落ちる前なら少し観賞を楽しんだ花でも、美しく加工することができます。できるだけ新鮮なうちに加工したほうが仕上がりが綺麗なため、傷み始める前に専門店に加工を依頼しましょう。
ドライフラワーも押し花も、生花を乾燥させたものです。一般家庭で作ると色や形が生花の頃とは違ったものになりますが、保存加工専門店を利用すれば、鮮やかな色や美しい形がそのまま残せます。また、保存期間もより長くなりますので、半永久的に大切なお花をそばに置いて楽しむことができますよ。
お預かりするお花はウェディングブーケに限りません。プロポーズの花束やお誕生日祝いの花束など、大切なお花を長期保存できるよう丁寧に加工します。
専門店の技術で美しいアイテムに
ブーケ保存加工専門店のシンフラワーでは、お預かりしたブーケや花束をドライフラワーか押し花に加工し、さまざまなインテリアアイテムに生まれ変わらせることができます。立体で残したい場合はドライフラワー加工したものを3Dブーケというフレームタイプのアイテムや、ボトルブーケ、コンパクトサイズのクリスタルフラワーにアレンジします。
- 3Dブーケ:奥行きのあるフレームのなかにブーケを再現した華やかな作品
- ボトルブーケ:多様なサイズ・形状から選べるガラスのボトルにブーケを閉じ込めた作品
- クリスタルフラワー:一輪や小花を集めて透明の樹脂に閉じ込めたコンパクトな作品
保存性が高まるだけでなく、どちらの作品も高級感のある仕上がりが魅力です。フレームやボトルのサイズやデザイン、クリスタル(樹脂)の形状は好みのものを選べますので、ご自身にぴったりなアイテムとして長く楽しむことができるでしょう。
また、押し花に加工した場合は、押し花ブーケという平面のフレームアートとして楽しむことができます。一枚一枚丁寧に押し花にした花びらをブーケ型に組み直した作品や、花畑のようにフレーム一面に敷き詰めた作品、リースのデザインに仕立てたものなど、お好みで選べます。サイズもフレームの種類も選べますので、こちらもお気に入りとなるようじっくりとお選びください。
インテリアやギフトに最適
ドライフラワーや押し花に加工したものは、お部屋のインテリアとして長くお楽しみいただけます。さりげなく結婚式の思い出を振り返ることのできるアイテムを飾っておくと、その空間がお二人の結婚生活をより豊かで幸せなものへと導いてくれそうですね。また、3Dブーケや押し花ブーケには、写真と一緒に飾れるタイプのものもあります。お二人のウェディングフォトと一緒に飾れば、より思い出深い素敵なアイテムとなるでしょう。
ご自宅のインテリアに取り入れるだけでなく、ギフト用に選ばれるお客様も多くいらっしゃいます。大切なウェディングブーケや記念の花束を加工して、ご両親やご友人などお世話になった方へのおすそ分けギフトにするというのも素敵です。
まとめ
ブーケと花束は、言葉の意味合いは同じですが、シルエットや束ね方、包み方が異なるため、用いるのにふさわしいシーンにも違いがあります。一般的にはブーケはカジュアルなお祝いの場やウェディングで、花束はフォーマルなお祝いの場やお悔やみの場で用いることのできるアイテムです。選び分け方に迷ったら、これだけでも覚えておくと役立つでしょう。
また、花束はブーケと比べて茎を長く残しボリュームもありますので、受け取ったあとにはカットして小分けにするなど、生けるのに手間がかかります。お花に慣れていない方に贈る場合は、そのままサッと生けられるブーケを選ぶと喜ばれるかもしれません。
シンフラワーでは、ブーケも花束も同じように保存加工できます。大切なブーケや花束は、半永久的に残せるアイテムに加工して、お気に入りのインテリアとして長く楽しみましょう。
- ブーケと花束の違いは見た目と用いるシーンにある
- ブーケはカジュアルシーンやウェディングに、花束はフォーマルシーンや弔事・仏事にも用いられる
- シンフラワーではブーケも花束も保存加工が可能